香港旅遊業議會(Travel Industry Council of Hong Kong/TIC)、匯衆展覽服務(TKS Exhibition Services/TKS)は2021年5月20日、合同で行ったコロナ後の旅行についての調査結果を公表しました。

また同日、香港の旅行代理店最大手康泰旅行社の「ワクチンパスポートと旅行意欲」についての調査も発表され、中国エリア以外に行きたい旅行先として、日本をあげた人が最も多いという結果となりました。

目次

  1. 香港でコロナ後の旅行に向けた意識調査実施
    1. 渡航解禁後の隔離には反対
    2. コロナ禍後の目的地、中国エリア以外では東アジア1位に|美食、健康、買い物、レジャー目的多い
  2. 香港大手旅行代理店、ワクチンパスポートと旅行意欲についての調査実施
    1. 中国エリア観光ではワクチン接種反対
    2. 中国エリア以外で訪れたい国の調査、日本が1位に

香港でコロナ後の旅行に向けた意識調査実施

香港旅遊業議會、MICEや国際観光展示会を行う匯衆展覽服務などが、過去に香港国際旅行博の一般公開日に参加した人を対象に「コロナ後の旅行に向けた意識調査」を実施しました。

渡航解禁後の隔離には反対

まず、「渡航解禁後いつから旅行をするか?」という設問には、「1カ月以内」が18%、「2~3カ月」が26%、「4~6カ月」が22%、「7~12カ月」が34%となりました。

渡航が解禁されても、4か月以上経過しないと行かない人が過半数を占めており、観光往来再開に慎重な姿勢が伺えます。

しかし、「安全な旅行をするために通常の予算の何割増なら支払えるか?」は、「1割」が34.4%、「2割」が31.7%、3割以上が9.9%で、「払わない」が27.1%でした。

安全対策のために約4分の3が通常の予算以上の金額を払うと回答していることがわかります。

さらに、「旅先の目的地で隔離をする場合どの位なら受け入れられるか?」という問いには、「3日」が33.2%、「7日」が11.3%、「14日」が3.1%、「受け入れられない」が52.4%でした。

また、旅行後香港での隔離については、「3日」が33.1%、「7日」が14.3%、「14日」が4.7%、「受け入れない」が47.8%でした。

「旅行先を選択する最も重要な要因は?」という質問には、「旅行制限と隔離期間」が33.8%、「衛生措置」が31.6%、「柔軟性のあるキャンセル制度/返金ポリシー」が18.7%、「割引額」が16%と続きました。

これらの結果を見ると「旅行解禁後には隔離されたくない」と感じている人が過半数程度いること、さらに旅行制限や隔離措置の有無で旅行意欲が大きく左右されることがわかります。

コロナ禍後の目的地、中国エリア以外では東アジア1位に|美食、健康、買い物、レジャー目的多い

香港旅遊業議會、匯衆展覽服務が実施した調査では、衛生管理面以外にも、訪問したい旅行先についてアンケートが実施されました。

「渡航制限が完全に解除された場合、優先的に旅行する目的地は?」という問いには、「中国本土・マカオ・台湾」が34.8%、「東アジア」が34.4%、「北東アジア」が14.9%、「北アメリカ・ヨーロッパ」が8.2%、「オーストラリア・ニュージーランド・南太平洋」が6.5%、「南アメリカ・アフリカ・中東」が1.2%でした。

また、コロナ後の旅の目的についても調査が行われました。

「渡航制限完全解除後の旅の目的」について尋ねた設問では「美食、健康、買い物、レジャー」が50.9%、「コアな旅行」が20.6%、「家族で楽しむ、親戚訪問」が4.1%、「クルーズ」が4.1%、「ビジネス&MICE」が2.8%となりました。

ビジネス目的ではなく、娯楽目的で訪れたい人々が過半数を占めていることが読み取れます。

香港大手旅行代理店、ワクチンパスポートと旅行意欲についての調査実施

また2021年5月20日、香港の旅行代理店最大手の「康泰旅行社」は「ワクチンパスポートと旅行意欲」についての調査結果が発表されました。

600人を対象とした調査で、35歳~64歳が8割を占めた調査でした。

中国エリア観光ではワクチン接種反対

同調査では、現在実施されている中国本土、マカオと香港の往来再開についてのアンケートが実施されました。 「ワクチンパスポートが始まり、中国本土・マカオなどへの旅行のためにワクチンを接種するか?」との質問には、「いいえ」が78%、「はい」が22%でした。

香港では政府不信などによりワクチン反対派が一定数存在しますが、中国本土・マカオとの往来再開によるワクチン接種加速は、本調査結果では見込みにくいという結果になりました。

中国エリア以外で訪れたい国の調査、日本が1位に

同社はさらに旅行意欲について図るため、旅行先についての調査が行われました。

「中国エリア以外で、東南アジアで訪れたい国は?」との問いには、「日本」と210人が回答し、1位になりました。2位は「タイ」の151人、以下「台湾」150人、「韓国」107人、「マレーシア」81人と続きます。

日本、台湾、韓国という、設問地域には含められない東アジアの国々がランクインしたことから、香港の人々の日本への旅行意欲がうかがえます。

また「中国エリア以外で長距離旅行をしたい地域」については、「ヨーロッパ」が114人、「オーストラリア、ニュージーランド」が79人、「アメリカ、カナダ」が54人、「地中海沿岸国」が40人で、「ロシア」と答えた人は36人でした。

ヨーロッパでは夏の観光シーズンに向けて往来再開を加速させていることも影響していると考えられます。

2つの調査から、香港の人々は旅行する際に隔離を望まないこと、また日本に訪れたい人が多くいることがわかります。

日本側の対応として安全性を担保しつつ香港からの隔離期間を短くできるのかどうかが焦点となります。また香港市場に向けた積極的な情報発信も必要でしょう。

<参照>
香港旅遊業議會:Announcement of findings of the “Online Survey on Post-Pandemic Travel”
康泰旅行社:康泰就疫苗護照及旅遊意向的市場調查 (2021年5月20日)

文・訪日ラボ編集部 /提供元・訪日ラボ

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