ミスタードーナツ(以下、ミスド)はドーナツ専門チェーンで、株式会社ダスキンが展開するフードサービスの主力事業です。

2010年頃のドーナツブームが去り、消費者の健康志向の高まりから赤字が続いてしまっていたミスドですが、収益改善の施策や新商品開発をおこなうことで2019年以降の赤字拡大を食い止めました。

2020年以降はアンバサダーに菅田将暉氏を起用したほか、有名ブランドとのコラボも積極的に続け、コロナ禍でも好調となっています。

目次

  1. 「ドーナツ離れ」で赤字拡大、2019年度に持ち直し
    1. コロナ禍でも好調、テイクアウト需要増と商品開発・プロモーションで
  2. 新商品展開「misdo meets」が奏功
    1. 宇治茶専門店「祇園辻利」との定期的なコラボも
    2. ミスド50周年アンバサダーに菅田将暉氏を起用
    3. 台湾で人気のティスタンド「HOPECHA」監修の「台湾果茶」販売
  3. ミスドのSNS活用
    1. 公式LINEではユーザーからのアクセスを誘導
    2. Twitterではハッシュタグ、カンバセーショナルカードを有効活用
    3. Instagramのフォロワー数は29.7万人/新商品を次々発表することで取り上げられやすく
  4. まとめ

「ドーナツ離れ」で赤字拡大、2019年度に持ち直し

2010年にはブームが起こり市場規模は1,321億円ともなったドーナツ市場ですが、その後の低糖質食品のヒットなど健康志向の高まりから、2017年には950億円と市場規模が大きく落ち込んだといいます。

市場の縮小によってミスドの売上げ不振が続いたことから、2017年より赤字脱却への改革として「持ち帰り専門」の新業態の強化や不採算店の閉鎖、新商品の開発などをおこない、収益性の改善を進めてきました。

その結果、2017年3月期までは4期連続と続いていた赤字が、2019年3月期の1店舗当たりの売上高が前期比1.7%増、営業利益では3億2,000万円となり2期連続で黒字となりました。

コロナ禍でも好調、テイクアウト需要増と商品開発・プロモーションで

新型コロナウイルスの感染拡大によってミスドも一部店舗の休業やイートイン売上の減少の影響があり、ミスドを主力とするフード部門の売上高は、2021年の第1四半期(2020年4月1日〜6月30日)では前年同期比13.6%減の約75億円となりました。

しかし2021年3月期(2020年4月1日〜2021年3月31日)では前年比0.8%増の約365億円となり、一転してフード部門は黒字という結果になりました。

これは、コロナ禍でのテイクアウト需要の増加と、今期にミスドが発表した「misdo meets」のコラボ商品のヒットによって1人あたりの販売個数の増加と客単価が上昇、またミスド50周年のプロモーション施策などが功を成したと見られています。

新商品展開「misdo meets」が奏功

「misdo meets」は、2017年にミスドが発表した商品開発テーマです。

ミスドに行ってみたくなる「新しい価値」の提供を目指すとして、国内外の企業とコラボレーションした新商品を定期的に投入していくことが発表され、misdo meetsの第1弾として2017年4月には京都の宇治茶専門店「祇園辻利」と共同開発したドリンクとドーナツメニューが提供されました。

さらにミスドは2020年1月10日に世界最高峰のパティシエ、ピエール・エルメ氏とコラボレーションした「misdo meets PIERRE HERMÉ パティスリードーナツコレクション」を期間限定発売しました。misdo meetsとして初の海外ブランドとのコラボレーションとして話題になりました。

また、その1年後の2021年1月8日からはベルギー王室御用達のチョコレートブランド、ピエール マルコリーニとコラボレーションした「misdo meets PIERRE MARCOLINI ピエール マルコリーニ コレクション」を期間限定発売し、昨年のピエール・エルメ氏とのコラボレーション同様に高級感のあるドーナツでありながら200円から300円という価格と、バレンタインの時期とも合わさって売り切れが続出するなど、大きな反響となりました。

「ドーナツ離れ」克服したミスド、コロナ禍でも好調/アンバサダーに菅田将暉氏起用、有名ブランドとのコラボも
(画像=ミスドとピエール・エルメ氏のコラボレーションドーナツ:プレスリリースより、『口コミラボ』より引用)

宇治茶専門店「祇園辻利」との定期的なコラボも

2017年4月にmisdo meetsの第1弾としてコラボレーションをした「祇園辻利」とはその後も抹茶メニューの共同開発を続けています。

2021年には、3月に第1弾として「彩り」をテーマにしたメニューを開発して好評を得たあと、4月にも第2弾として抹茶のおいしさを引き立てる黒みつなどの和素材をテーマにした「つや抹茶」を期間限定発売しました。

「ドーナツ離れ」克服したミスド、コロナ禍でも好調/アンバサダーに菅田将暉氏起用、有名ブランドとのコラボも
(画像=宇治茶専門店「祇園辻利」とミスドの限定コラボ「つや抹茶」:プレスリリースより、『口コミラボ』より引用)

また、テイクアウト専用の「店主おすすめ つや抹茶 3個セット」を数量限定で販売するなど、コロナ禍でのニーズに合わせた商品展開をおこなっています。

「ドーナツ離れ」克服したミスド、コロナ禍でも好調/アンバサダーに菅田将暉氏起用、有名ブランドとのコラボも
(画像=祇園辻利コラボドーナツについてのツイート:Twitterより、『口コミラボ』より引用)

ミスド50周年アンバサダーに菅田将暉氏を起用

ミスタードーナツは2020年1月で創業50周年を迎えました。その創業50周年を盛り上げるアンバサダーとして2020年9月より菅田将暉氏を起用しています。

オリジナルパッケージのテイクアウトボックスやテレビCM、それに合わせたキャンペーンなども話題となっています。

「ドーナツ離れ」克服したミスド、コロナ禍でも好調/アンバサダーに菅田将暉氏起用、有名ブランドとのコラボも
(画像=ミスド50周年アンバサダーの菅田将暉氏:プレスリリースより、『口コミラボ』より引用)

台湾で人気のティスタンド「HOPECHA」監修の「台湾果茶」販売

ミスドでは2020年に引き続き、台湾で人気のティスタンド「HOPECHA」とのコラボレーションが2021年4月30日より期間限定で販売されています。

カチャカチャ振って飲むフルーツティ「台湾果茶」は昨年も販売されて人気となり、昨年の人気メニュー「オレンジピンクグレープフルーツジャスミン」「ミックスベリージャスミン」に加え、「パッションフルーツジャスミン」「パインマンゴージャスミン」の全4種のメニューが提供されます。

初夏以降の暑い季節ではドーナツの需要が下がるため、ミスドではこの時期よりドリンク・デザートメニューを強化しています。

「ドーナツ離れ」克服したミスド、コロナ禍でも好調/アンバサダーに菅田将暉氏起用、有名ブランドとのコラボも
(画像=台湾果茶についてのツイート:Twitterより、『口コミラボ』より引用)

ミスドのSNS活用

ミスドはLINE、Twitter、InstagramなどのSNSをプロモーションに取り入れ、より多くの人へリーチできるよう積極的に活用しています。

ここでは、各SNSをミスドがどのように活用しているのか見ていきます。

公式LINEではユーザーからのアクセスを誘導

ミスドの公式LINEでは、友達追加後にテキストメッセージと合わせてカラフルな画像のリッチメッセージや動画などで新商品やキャンペーン情報を配信してユーザーの興味を惹き、すぐにブロックされないよう工夫しています。

また、画面下部に表示されているリッチメニューには、ミスドのアルバイト求人ページやミスドの店舗検索ページ、misdo ネットオーダーのページへのリンクが表示され、ミスドに対してのユーザーからのアクセスを誘導しています。

「ドーナツ離れ」克服したミスド、コロナ禍でも好調/アンバサダーに菅田将暉氏起用、有名ブランドとのコラボも
(画像=ミスド公式LINEのリッチメッセージとリッチメニュー:口コミラボ編集部スクリーンショット、『口コミラボ』より引用)

Twitterではハッシュタグ、カンバセーショナルカードを有効活用

ミスドの公式Twitterは2021年5月24日時点で112.3万人にフォローされています。

カラフルで見栄えのする写真や動画のツイートが多く、「#ミスタードーナツ」「#ミスド」「#おうちミスド」などのハッシュタグを公式のツイートで積極的に取り入れています。

また、Twitter広告フォーマットの1つであるカンバセーショナルカードやハッシュタグを使ったキャンペーンなどをおこない、ミスドが設定したハッシュタグを使ってフォロワーがツイートするよう働きかけています。

「ドーナツ離れ」克服したミスド、コロナ禍でも好調/アンバサダーに菅田将暉氏起用、有名ブランドとのコラボも
(画像=「つや抹茶」ハッシュタグキャンペーンについてのツイート:Twitterより、『口コミラボ』より引用)
「ドーナツ離れ」克服したミスド、コロナ禍でも好調/アンバサダーに菅田将暉氏起用、有名ブランドとのコラボも
(画像=ミスドのカンバセーショナルカードを使ったツイート:Twitterより、『口コミラボ』より引用)

Instagramのフォロワー数は29.7万人/新商品を次々発表することで取り上げられやすく

ミスドの公式Instagramは2021年5月24日時点で29.7万人にフォローされており、「#ミスタードーナツ」のハッシュタグで検索すると37.4万件の投稿が出てきます。

ミスドのInstagramでは新メニューの紹介やミスドの最新情報などを写真とともに、語りかけるような口調と絵文字を使ったキャプションで紹介しています。

また、新しいドリンクメニューの飲み方を紹介する動画やミスドのドーナツをアレンジする動画をアップするなど、多くの人に投稿を見てもらえるように、親しみやすい印象と内容になるよう工夫しています。

「ドーナツ離れ」克服したミスド、コロナ禍でも好調/アンバサダーに菅田将暉氏起用、有名ブランドとのコラボも
(画像=ミスタードーナツの動画投稿:Instagramより 口コミラボ編集部スクリーンショット、『口コミラボ』より引用)

また、ミスドは期間限定の新メニューやコラボメニューが頻繁に登場するためSNS上で話題になりやすく、Instagramではスイーツの食べ比べや最新スイーツについて投稿するアカウントで、ミスドの新メニューが取り上げられることも多くあるようです。

「ドーナツ離れ」克服したミスド、コロナ禍でも好調/アンバサダーに菅田将暉氏起用、有名ブランドとのコラボも
(画像=スイーツアカウントによるミスドドーナツ評価:Instagramより 口コミラボ編集部スクリーンショット、『口コミラボ』より引用)

まとめ

消費者の健康志向の高まりから赤字が続いていたミスドですが、不採算店の閉鎖やテイクアウト専門店の新業態強化、コラボによる頻繁な期間限定商品の提供などによって赤字拡大を抑えることができたようです。

また、コロナ禍という社会情勢の変化によるニーズへの素早い対応が功を奏し、堅調を維持できました。

続々と新しいコラボ商品や時世に合わせたキャンペーン展開をおこなうミスドの動向が、引き続き注目されます。

文・口コミラボ編集部 /提供元・口コミラボ

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