GMのキャデラックは2021年4月22日、ブランドの未来を象徴し、ラグジュアリーカーの概念を再構築するEV「キャデラック リリック(キャデラック EV化の第1弾 電気自動車「リリック(LYRIQ)」2023年モデルの量産モデルを世界初公開しました。

キャデラック初の電動ラグジュアリーSUVのテストは予定よりも早く進んでおり、9月から全米で受注予約を開始し、2022年前半から販売を開始すると発表しました。

キャデラック EV化の第1弾電気自動車「リリック」をワールドプレミア【動画】
(画像=『AUTO PROVE』より引用)

グローバル・キャデラックのロリー・ハーベイ副社長は、「キャデラックは今後10年間で、エキサイティングな一連の新型電気自動車を通じて、ラグジュアリーなモビリティの未来を定義していきます。そして、すべてはこのリリックから始まります。2023年モデルのリリックのすばらしいデザインと巧みに統合されたテクノロジーは、GMのアルティウム(Ultium)プラットフォームとの組み合わせにより、かつてないレベルの高性能でラグジュアリーなクルマを実現しました。そしてこれが今後のキャデラックのスタンダードとなるでしょう」と語っています。

キャデラック EV化の第1弾電気自動車「リリック」をワールドプレミア【動画】
(画像=『AUTO PROVE』より引用)
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リリックの基盤になっている極めてフレキシブルなモジュール式の「アルティウム」プラットフォームと先進的なバーチャル開発ツールにより、開発期間を短縮し、プロトタイプの実走航続距離を計画よりも前倒しすることが可能になりました。結果的にこの先駆的でラグジュアリーな電気自動車は当初の計画よりも9カ月早く発売します。

リリックはグローバル製品開発プロセスの根本的な改革を象徴するモデルと位置付けており、バーチャルでの車両試験と検証によって開発スケジュールを大幅に短縮しました。

バーチャルによる設計・開発・検証(VDDV)プロセスは、車両開発プログラムの効率全般に大きな影響を与え、早い段階でこのツールを導入することにより、開発チームはデジタル環境の中だけで車両の設計、品質、性能を最適化することが可能になりました。

GMは年間1600億円のコスト削減と製品開発サイクルの短縮することが実現できるとしています。

このバーチャル設計・開発・検証プロセスは、GMのEV戦略の中核となる「アルティウム」プラットフォームを組み合わせることで、さらに効果が高まり、モジュール式プラットフォームの利点を活かし一つの車両モデルから別モデルへ容易に適合させることができるのです。

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このバーチャル開発は、室内のエアフロー、空力性能、室内騒音対策とアクティブロードノイズキャンセレーション、運転支援システム、アクティブセーフティ、リチウムイオン・バッテリーの温度管理などで特に大きな成果を生み出しています。

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デザインは、クリーンさを追求し、未来のスタンダードになるデザイン表現としています。細部にいたるまでショーカーと同じレベルで仕上げられ、未来を走るクルマを実感できることに注力されています。

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フロントグリルは、「ブラッククリスタル」のグリルを採用し、ひと目でキャデラックと分かる顔になっています。ユニークな縦長のライト類は、点灯の演出によって極めて印象的です。

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インテリアは、クリーンかつシンプルで、2次元、3次元のデザイン要素を重視。ウッドとメタルの組み合わせにレーザーで複雑にエッチングされたパターンを施した、これまでにないトリム・デザインを採用。湾曲した大型LEDスクリーンを中心に、すべてのコンポーネントが統合的に組み込まれ、テクノロジーと照明、装飾に一体感が感じられるようにデザインされています。

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(画像=『AUTO PROVE』より引用)

リリックは、190kWという大出力・高速直流(DC)急速充電にも対応しており、10分間の充電時間で約122kmの航続距離を確保することが可能です。また、家庭での普通充電は、出力19.2kWの充電モジュールにより、業界最速の速度で1時間あたり航続距離を最大84km伸ばすことができます。

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またリリックは、電動ドライビングならではの利便性の高い「ワンペダルドライビング」を採用するとともに、次世代のGM独自の回生ブレーキシステム「Variable Regen on Demand(バリアブル・リジェン・オン・デマンド)」テクノロジーを採用。この新しい「Variable Regen on Demand」で、ドライバーはステアリングホイールのパドルを使用し、どれくらいのスピードで減速し、完全に停止するのかを自在に調整でき、回生ブレーキを利用して電気自動車の走行効率を最大限に高められます。

この他に、リリックは、特定の道路で業界初の完全ハンズフリーのレベル2運転支援システム「スーパークルーズ」を搭載しています。

またインテリアでは対角33インチの最新型大型LEDディスプレイを採用し、最も先進的なインフォテイメントを実現。

静粛性能を高めるために次世代「アクティブノイズキャンセレーションシステム」を採用する一方で、ハイエンド・オーディオとしてヘッドレストスピーカーを含む19個のAKGスタジオ製スピーカーオーディオシステムを採用しています。

2023年型モデルとなるリリックはまもなくテネシー州スプリングヒル組立工場で生産が開始されます。価格はアメリカ市場で654万円です。

日本への導入時期は現時点では未定ですが、2022年春頃と予想されます。

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(画像=『AUTO PROVE』より引用)
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