特に子供は、犬がいることで寂しさや不安がやわらぎ、つらい時にそばにいてくれる存在として受け止めていました。
パンデミック下でも、犬がいることで毎日に張り合いが生まれ、家族で散歩に出るなど新しい日課ができたという声が多く寄せられています。
また、犬の世話を通じて子供に責任感が芽生えたり、親子の会話が増えたと感じる保護者もいました。
こうした結果から、子犬は多くの家庭で“寄り添う相手”として、子供や家族の気持ちを支える役割を果たしていたことが確認されました。
私たちがSNSで見てきた温かな光景や願っていたメリットが確かに存在したのです。
しかしこの調査では、新しく子犬を迎えることにはデメリットも存在することが明らかになりました。
子犬を新しく迎えるデメリットとは?「子供の怪我リスク」が高まり、「母親の負担」が増える
子犬を迎えることにはたくさんのメリットがある一方、この研究は、犬を迎えることによる課題や見落とされがちなデメリットも具体的に示しました。
調査では約37%が「思ったより大変だった」と答え、特に初めて犬を飼う家庭で困難が強く報告されました。
困難の内容には、子犬期の噛み付きやジャンプへの対応、散歩時の強い引っ張り、他犬や人への過度な反応、分離不安にまつわる行動などが含まれていました。
理想と現実のギャップに直面し、「譲渡を考えた」という声もあり、その多くが初めての飼い主でした。
また、子犬の世話を担当したのは95%が母親だということも分かりました。
継続的なケアや突発的な対応、しつけの計画などの負担が女性に集中しやすい傾向が明らかになったのです。
子供や父親が一部の作業を手伝うことはあっても、日常的な世話は母親が担うことが多く、子犬の世話は「家庭内の見えにくい負担」として捉える必要があるでしょう。
まだ子供が幼くたくさんのお世話が必要な場合、その時期に子犬を迎えることは、「母親にいっそう大きな負担を与える」という事実を知っておかねばなりません。