こちらは「co-PelV(コ・ペルブイ)」と呼ばれていて、PelV-1と同じグループのウイルスでした。
ただし、このウイルスはPelV-1のような長いしっぽは持っていないようでした。
ではPelV-1のしっぽは何のために存在するのでしょうか?
尾長ウイルスは地球の炭素を動かしている

今回の研究で見つかったPelV-1(ペルブイワン)は、ウイルスに対するこれまでのイメージを大きくくつがえす存在です。
ふつう、ウイルスといえば「小さくて単純」という印象が強いかもしれません。
でもPelV-1は、体のサイズも、持っている遺伝子の数も、そして“できること”も、今までのウイルスとはまったくちがっていました。
とくに注目されたのが、PelV-1の持つ「しっぽ」です。
このしっぽは2.3マイクロメートルもあり、広い海の中でウイルスが効率よくプランクトンと出会うための「釣り竿」や「アンテナ」のような役割をしているかもしれません。
研究チームは、このしっぽがあることで、ウイルスの「体の大きさ」が広がり、より多くの宿主(感染する相手)にふれるチャンスが増えると考えています。