それでも十分に残酷でありますが、研究チームは「ヴァイキングの戦士なら何のためらいもなく実行できたろう」と述べています。
ヴァイキングの遺跡からは、これまでに、人為的に処置を加えた人や動物の遺体がたくさん見つかっています。
たとえば、ビルカ(Birka、スウェーデンにあるヴァイキング時代の都市遺跡)の地で発掘された10世紀頃の貴婦人の遺体。
彼女は身なりが綺麗に整えられていましたが、生前に斬首された頭が、右脇に挟まれた状態で安置されていました。
また、斬首の際に失われたと見られる顎骨が、ブタの下顎で代用されていたのです。


これだけ遺体を扱えるヴァイキングですから、「血のワシ」を実践していたとしても何ら不思議ではありません。
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参考文献
Brutal Viking Ritual Called ‘Blood Eagle’ Was Anatomically Possible, Study Shows
https://www.sciencealert.com/brutal-viking-torture-method-anatomically-possible-concludes-new-research
元論文
An Anatomy of the Blood Eagle: The Practicalities of Viking Torture
https://www.journals.uchicago.edu/doi/10.1086/717332
ライター
大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。