政府は現在10都府県に発令されている緊急事態宣言について、福岡、大阪、兵庫、京都、愛知、岐阜の計6府県を月末までで解除すると発表しました。

年末年始にかけて急激に増加した新型コロナウイルス新規感染者数は減少傾向にあり、医療機関への負担も緩和されつつあることから、3月7日の宣言期限を前倒しするとしています。

新型コロナウイルスの感染拡大から約1年が経過した現在、観光やレジャーに関する人手は大きく減少したものの、それでも混雑するエリアや観光スポットが現れはじめています。

本記事ではどのような場所でなぜ人出が増えているのか見ていきます。

目次

  1. 人出が戻りつつある場所とは
  2. コロナ禍でも人気の場所と理由
    1. 1. 奥多摩地域
    2. 2. 浅草
    3. 3.北海道のスキー場
  3. コロナ禍で人手が増えている場所の特徴

人出が戻りつつある場所とは

東京の繁華街では、浅草などで人出が増えてきており、在日外国人の姿も見受けられています。

またキャンプ場など大自然を体感できる場所も人の密集が避けられると考えられ、人気が集まっています。

コロナ禍でも人気の場所と理由

コロナ禍でも人気の場所とはどのような場所なのか、その理由と合わせて紹介します。

1. 奥多摩地域

位置情報のビッグデータを扱い人の流れを分析する株式会社Agoopでは、「感染拡大前」、「緊急事態宣言前」の人出と現在の人出を比較・調査しています。

その調査によると、奥多摩地域においては感染拡大前と比べて70%以上人出が増えているスポットが確認できます。

自然豊かな奥多摩地域ではキャンプ場が人気を集めており、特に週末は予約がいっぱいとなる場合も見受けられています。

県境をまたぐ移動が制限されるなか、近場で自然を感じられることや、コロナ禍で密を避ける「ソロキャンプ」が話題となったことも要因とみられます。

ソロキャンプは、芸能人などによるマスメディアでの発言などで認知度が高まっています。

さらにインターネットの発達により、以前よりもキャンプ用品を入手しやすくなり、気軽に始められるようになったことも影響していると考えられます。

また若い女性キャンパーによる「おしゃれキャンプ」や、手ぶらでアウトドアを体験できる「グランピング」など、キャンプ形態の多様化が進んでいます。

より多くの層に訴求できていることも、キャンプ人口の増加につながっているとみられます。

2. 浅草

Agoopの調査によると、2月24日時点の浅草駅の人出は、緊急事態宣言前よりも15時台平均で15.4%増加しています。

Twitter上では、浅草周辺で「外国人が多い」という投稿もみられます。

多くの店舗が営業しているほか、平日でも多くの人出がみられたという声も挙がっています。

浅草の人出が多い理由として、在日外国人数が最も多い東京内で、歴史的な日本文化が体験できることや、昼飲みができる店が多いことが挙げられます。

観光情報を発信する各種ウェブメディアでも、世界中のビールが楽しめるビアホールのほか、ワインが飲めるカフェや、浅草のホッピー通りにある居酒屋などを紹介する、「昼飲み」特集ページが組まれるなど、人気が高まっています。

緊急事態宣言発令中で夜の時間帯の自粛が求められる中、「昼飲み」文化がある浅草は観光需要にポジティブに働いたといえるでしょう。ウィズコロナ時代においては、こうした新たな時間市場の開拓も、需要の掘り起こしにつながる可能性を秘めています。

3.北海道のスキー場

登別市のカルルス温泉サンライバスキー場では、2月21日時点で、スキーリフトの乗車人員が前年比14%増の20万7,000人にのぼりました。

道外からではなく、地元住民が道内のスキー場に集まっていることや、屋外のアクティビティのため「三密」の状況が作られにくいことで目的地に選ばれていることなどが要因にあると考えられます。

さらに各スキー場では、新型コロナウイルス感染防止対策に力を入れています。

スタッフの健康管理や、ゴンドラやリフトの乗車時の利用状況に応じた案内、施設内のソーシャルディスタンス対策などガイドラインを設定し、少人数での利用や、ゲレンデでのフェイスマスク利用など利用者にも協力を呼びかけています。

コロナ禍で人手が増えている場所の特徴

浅草以外にも池袋や吉祥寺などで、緊急事態宣言前よりも人出の増加が見られるなど、一度目の緊急事態宣言と比較するとやはり外出自粛をしている人は減っているようです。

また、浅草の人手の多さをインバウンドの観点からみると、日本の文化や伝統を体験したいという外国人の需要はコロナ禍でも消えたわけではないことがわかります。

このように在日外国人が国内の観光スポットを満喫して知人や親族に情報発信してくれることで、将来のVFR旅行の誘致にもつながると考えられます。

そのほか、奥多摩や北海道のスキー場など人の密集を避けられるアウトドアでのアクティビティはやはり、ウィズコロナ時代の観光目的地として選ばれる傾向にあるようです。

コロナ禍でも人手が多く集まっているエリアやコンテンツの特徴を整理することで、コロナ収束後を見据えた観光コンテンツの造成に役立てられるかもしれません。

文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ

【関連記事】
【独自】GoTo「良い影響ある」96.7% 、菅首相に「インバウンド期待」72.5% 海外向け情報発信の適切な時期と内容は:インバウンド対策意識調査
仏・Japan Expo創立者に聞いた、日本の魅力の「ニューウェーブ」とは?【訪日ラボ独占インタビュー】
外国人に大人気「アキバフクロウ」に実際に行ってわかった、「体験」へのこだわりとインバウンド対策の秘訣とは
インバウンド業界は「第三のフェーズ」へ-より戦略に精緻さ求められる時代に
【日中比較】新型コロナで売れた・売れない商品ランキング 「口紅」明暗分かれる