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コーヒーチェーンの成功に着想を得た「モダンな茶体験」の創造

 創業者でありCEOの張俊傑氏の経歴は異色だ。大学教育は受けず、17歳でタピオカティーショップの見習いとしてキャリアをスタートさせ、業界のあらゆる階層を経験してきた。この現場経験が、のちに構想する壮大なビジョンの発端となる。

 グローバルな大規模展開をするコーヒーチェーンはいくつか存在するが、それは彼らが1970年代から、「コーヒーを世界的なライフスタイルであり社会的な概念にする」ということに成功したからだと張氏は考えた。

 そうであるならば、数千年の歴史を持つ東洋の「お茶」もまた、テクノロジーとブランドの力をかけ合わせれば、現代の消費者に響く新しい体験へと昇華させることができるはずだ。その信念がCHAGEEの原点となった。

「喜茶」からはブランディングを、「Huawei」からはITと組織構造を、「茶顔悦色」からはプロダクトを、「海底撈」からは店舗オペレーションの標準化を学んだとの指摘もある。

 2017年に設立されたCHAGEEは、「お茶の新しい可能性を切り拓き、東洋のお茶を世界の若者に届ける」というビジョンを掲げた。健康的で美味しいだけでなく、利便性も兼ね備えた「プレミアムティー」を提供することで、世界中の人々と文化をつなぐグローバルブランドになることを目指している。

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(画像=ジャスミンミルクティーが人気(公式HPより引用))

 不動の人気No.1は定番のジャスミンミルクティー(伯牙絶弦)で、ホワイトピーチウーロンミルクティー (花田烏龍)なども人気だ。その他にもフレッシュグレープフルーツジャスミンティー、フレッシュウォーターメロンジャスミンティーなどフルーツティーも販売。ドリンクの甘さや氷の量などを自分好みにカスタマイズもできる。