その結果、非常に興味深い事実が浮かび上がりました。
なんと参加者の約75%が、「就寝前に性行為(特にオーガズムに至った場合)を行うと、いつもより眠りやすくなった」と回答したのです。
これはつまり、調査に協力した4人のうち3人が、性行為を睡眠の質を改善する有効な方法として感じていたことになります。
さらに興味深かったのは、睡眠薬と性行為を比較した結果です。
睡眠薬と性行為を比べた場合、「睡眠薬は性行為と同じくらい、または性行為ほどの効果がなかった」と感じた人が64%に達しました。
つまり多くの人は、睡眠薬を服用したときよりも性行為を行った夜の方が睡眠の質が良いと実感していたのです。
また参加者たちは、性行為後の睡眠について具体的な感想を寄せています。
多くの人が「夜中に目覚める回数が減った」「眠りが深くなった気がする」「翌朝の気分が良かった」など、睡眠の質そのものが改善したと報告しています。
ただし、この睡眠改善効果には重要な条件がありました。
それは性行為が「オーガズム(性的な絶頂)」に達した場合に限って、特に顕著だったということです。
オーガズムに至らなかった場合は、多くの人が睡眠に対する効果を感じなかったと答えています。
言い換えれば、睡眠改善効果のカギは性的快感のピークに達することであり、パートナーとの性交渉に限らず、マスターベーションなどであっても同じ結果が得られました。
しかし、一部の研究者は、パートナーとの性行為によるオーガズムの方が、ひとりで行う場合よりも睡眠に関わるホルモンの分泌が多く、より高いリラックス効果をもたらす可能性もあると指摘しています。
このあたりの詳細なメカニズムについては、さらなる研究が必要です。
この調査結果から、性行為が睡眠改善のための有効な手段である可能性が示されました。
しかし、これはまだ比較的小規模で自己申告による予備調査にすぎません。