子供が急に言うことを聞かなくなった。「うるさい」「放っておいて」「別に…」。そんな言葉が返ってきたとき、親としては驚きや戸惑い、ときには怒りさえ覚えるかもしれません。しかしそれは、子供の人格が崩れたわけでも、育て方を間違えたわけでもありません。むしろ、親から自立し、自分の軸を作ろうとする発達上の極めて自然なプロセスなんです。とはいえ反抗期の子供に対応するのは難しいもの…。
そこでSirabee取材班は、子供の反抗期にどう対処した方がいいのかを聞いてみました。
■この場を見ている第三者を想像
「子供の言動に対し、感情的に反応しそうになったら、“今誰かに見られている”と第三者が近くにいる想像をするだけで全力でブチギレられなくなる。第三者を想像すると急に客観性が生まれる。
家の中という密室だと第三者を想像しにくいけど、“今お隣さんが訪ねてこようとしてて、インターホンを鳴らす寸前”って思ったら大声出せない」(30代・女性)
■ルールと自由のバランスを取る
「門限やスマホ、勉強やゲームなどの家庭のルールを守らせつつも、子供の意見も尊重する。ある程度の自由がないと子供も鬱憤がたまるのは当然だと思う。
何でもそうだけど、バランスが崩れると一気にダメな方へ傾くからね。ルールと自由のバランスは子供にも大事」(20代・女性)
■親もリフレッシュ
「無駄にケンカをしないためにも、親も親でリフレッシュしたり、ストレスがたまらないようにしたりする工夫は必須。イライラした状態で子供と接すると、自分でも驚くほどキレてしまうことがある。
感情的にキレたら子供も感情的にキレるだけで、家の中がギスギスするだけ」(30代・女性)
反抗期は子供が「自分は誰か」を問いはじめる成長の通過点です。その過程で親に反発するのは、愛情が消えたからではなく、自立を模索しているからに他ならないのです。
親に求められるのは、コントロールではなく信頼して見守ること。感情でぶつかるのではなく、冷静に子供の声を聴き、境界を保ちつつ心の居場所を提供する姿勢が、親子関係を深めていくのではないでしょうか。
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(取材・文/Sirabee 編集部・ 美佳)