■誤解を残したまま再度話題に…

そして3月14日、某Webメディアが報じた記事によってネットユーザーからの注目度がさらに高まる。

「80時間分の固定残業代」を「80時間分の残業が発生する」と読み取れる前提の記述で問題提起し、1名の弁護士の見解・回答を元に「『公序良俗に反して無効』の可能性」と題して報じたのだ。

なお、記事を公開する前日の13日時点でTOKYO BASEに本件に関する取材を打診したものの「期限内の回答は得られなかった」とのこと。

同記事の内容に対し、多くの読者は「TOKYO BASEでは80時間分の残業が発生する」と受け取ったようで、記事が公開されるや否や、X上には「新入社員に80時間の残業を強いるのか…」「残業80時間って、ブラック確定じゃん」「過労死のライン超えてる」などの声が続出し、半ば炎上のような事態となった。

今回の炎上騒動には、2段階の原因があると考えられる。まず12日の時点で、多くのネットユーザーが「固定残業代」の概念を誤解した状態でTOKYO BASEの発表内容を受け取った点。

そして14日に前出の記事が公開され、多くの人々が「固定残業代」を誤解した状態のまま、記事に反応してしまった点である。中には記事の内容を確認せず、タイトルや引用リポストなどの過激な発言をそのまま鵜呑みにし、非難の声を上げたり、拡散したユーザーもいたことだろう。

そこで今回は疑惑の固定残業代をめぐり、労働基準局監督課、弁護士法人「C-ens 法律事務所」代表・森崎秀昭弁護士、TOKYO BASEに取材を敢行することに。その結果、様々な事実が明らかになったのだ。