そこで研究者たちは、この謎のクレーターの秘密を暴くため、アメリカ海洋大気庁(NOAA)に属する五大湖環境研究所(GLERL)の科学者たちに連絡を取り、共同調査を計画しました。
そしてこの調査が実現したのが2024年8月であり、調査チームは、遠隔操作できる探査機を用い、ミシガン湖の湖底(ウィスコンシン州シボイガンの南東約22.5kmの地点)を改めて調べました。
その結果、彼らが確認できただけでも約40個ものクレーターの存在が明らかになりました。
とはいえ、GLERL研究員の1人は、「おそらく、もっと多くのクレーターが存在しているだろう」と語っています。
では、これら謎のクレーターはどのようにできたのでしょうか。
ミシガン湖の湖底のクレーターは陥没孔!?
ミシガン湖の湖底に存在する40個のクレーターが、いつ、どのように形成されたかは、未だ明らかになっていません。
それでも研究者たちは、これらが陥没孔(またはシンクホール)かもしれないと考えています。
陥没孔とは、地下水による浸食、あるいは何らかの科学的な変化によって、地下にある岩石が崩壊し空洞が発生。
それが原因で、その上部の表層(ここでは湖底)も崩壊して穴が開いた状態を指します。
これは石灰岩など、水に溶解しやすい岩石で構成される地形で生じやすいとされています。
そしてミシガン湖の下には確かに石灰岩が多く存在しているため、これら謎のクレーターも「陥没孔」である可能性があります。
地下の岩石が崩壊した分、表層が落ち込み、大きなクレーターができてしまったというのです。