今月26日の北中米W杯アジア2次予選で、13年ぶりに平壌で北朝鮮代表と対戦することになった日本代表。放映権料の高騰により、北朝鮮戦の地上波放送やインターネット配信がない可能性があるだけに、ネット上では様々な意見が噴出。アジアサッカー連盟(AFC)への批判も相次いでいる。
北朝鮮は新型コロナの収束もあり、昨年9月に行われた第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)で5年ぶりに国際大会へ復帰。パリ五輪アジア最終予選のなでしこジャパン(日本女子代表)対北朝鮮は平壌開催の予定だったが、AFCは北朝鮮に対して中立地での開催を検討するよう要求。キックオフ4日前にサウジアラビア開催が正式決定するというドタバタ劇で話題を呼んでいた。
AFCや北朝鮮側の対応に振り回されたなでしこジャパンだが、森保ジャパンの北朝鮮戦でも問題が起こっている模様。一部報道によると、日本政府や国連が北朝鮮に経済制裁を科していることを理由に、日本サッカー協会(JFA)が北朝鮮側に放映権料を支払わない可能性があるという。
平壌開催の北朝鮮戦が放送されない可能性を受けて、ネット上では「中継ないのは残念」と落胆の声がある一方で、「中継がないのはしょうがない」「たかがサッカー1試合の中継で北朝鮮に金が流れるのは良くない」「放映権料払ったらミサイル開発に使われるから当然」といった賛同意見が多数挙がっている。
これにくわえて「本当に平壌で試合やって良いのか?」「人工芝で怪我さえしなければ、それで良い」といった森保ジャパンの選手・スタッフ・関係者の安全面を心配する声や、「不戦敗でいい」と森保ジャパンに渡航を止めるよう呼びかけるファン・サポーターも。
「国連制裁を受けている北朝鮮をFIFAが出場許可を出しているのがおかしい!」「日本代表選手に何かあれば、AFCは責任を取るのか?」などと、AFC批判も湧き起こる一方で、「中継がないことをいいことに、北朝鮮側が何か政治的なことを仕掛けてくると思うと怖い」と、政治利用を恐れる声もある。
北朝鮮で日本国民の安全が保障されないほか、国際社会が同国に圧力をかけているという観点から、「平壌開催は可能」というAFCの判断の是非が問われそうだ。