DFジャスティン・ハブナー(セレッソ大阪)ら擁するU23インドネシア代表は、今月25日に行われたAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選の準々決勝で、U23韓国代表を撃破。大金星でインドネシア国内が歓喜に湧く中、シン・テヨン監督が謝罪している。
インドネシアはグループAでカタール、オーストラリア、ヨルダンと同居。初戦で開催国のカタール相手に0-2と敗れたが、第2節ではオーストラリア相手に1-0と勝利。ヨルダン戦でも4-1と白星を飾ったことにより、グループ2位通過を決める。
そして韓国との一戦では、15分に先制ゴールを奪うと、45分にオウンゴールで失点も3分後に勝ち越し。70分にハブナーの足を踏みつけてFWイ・ヨンジュンが一発退場となり数的優位に立ったが、84分に再び同点に追いつかれる。それでも延長戦を無失点で凌ぐと、PK戦を11-10で制した。
ベスト4進出によりパリ五輪出場への期待が高まっているが、シン・テヨン監督は母国相手の勝利に複雑な思いを抱いている模様。『Bola』をはじめ複数のインドネシアメディアが26日に伝えたところによると、指揮官は試合後の会見で「韓国代表の五輪出場記録をストップさせて、韓国国民に申し訳ない」と謝罪。「競争は非常に激しいし、勝負の世界は冷酷だ。我々は韓国代表に問題を引き起こした」と語ったという。
パリ五輪世代のみならず、A代表チームも兼任しているシン・テヨン監督だが、インドネシアサッカー協会との契約期間は今年6月まで。一部では退任の可能性も報じられている。それでも同監督は「私の夢は、インドネシア代表を北中米W杯出場へ導くこと。代表チームをより良くするために、私はハードワークしている」と、契約延長に前向きな姿勢を見せたという。
なお、インドネシアは29日開催の準決勝でウズベキスタンと対戦。ウズベキスタンがA代表の主力選手を複数名招集している。苦戦が予想されているが、韓国戦につづき波乱を巻き起こすのか注目が集まる。