好きなことだけやって生きていくことはできない
たとえばメル・ロビンズという、世界的に有名なコーチがいます。彼女は全世界で100万部以上売れた『5秒ルール│直感的に行動するためのシンプルな法則』(東洋館出版社)をはじめとしたベストセラー作家で、TEDでの再生回数が歴代でトップクラスと言われる人物です。
そんな彼女が以前、YouTubeで「仕事にはお金を稼ぐための仕事と、好きでやる仕事の2つがある」という趣旨の話をしていて衝撃を受けました。その例として、彼女は講演の仕事を挙げていました。
彼女は講演に呼ばれて世界各地を飛び回るそうですが、この仕事はお金を稼ぐために仕方なくやっている面があるそうです。それは講演自体がイヤというより、家族と離れるのがイヤということでした。
たしかにそうですよね。世界各地に講演で呼ばれると聞くとうらやましい。でもたとえば毎週のように移動していたら、家で家族と過ごす時間もほとんどないでしょう。そうすると何のために生きてるのか、わからなくなる気がします。
この話からわかるのは、彼女くらい成功していても、好きなことだけやって生きていくことはできないということです。現実問題として、我々は生活のためにお金を稼がなければいけません。家族がいるなら養うためになおさらです。だから家族と離れるのが嫌でも、彼女は講演の仕事を受けているのです。
長くなりましたが、ここで私がお伝えしたいのは「本業を大切にしましょう」ということです。本業という収入の柱があるからこそ、好きなことができるのです。もし今皆さんが昔の私のように、本業に意味・意義を感じないなら、自分にとって本業はなんなのか。あらためて考えてみましょう。
もし本業が仕事にすぎないなら、割り切って気楽に取り組めばいいのです。そして好きなことを楽しめばいい。むしろ、本業があるのに好きなことをしないのはもったいないというわけです。
小学生の時、宿題さえやってしまえば後は好きに過ごしていい。そう言われた人も多いのではないでしょうか。仕事も宿題と同じです。やることをやったら、後は好きに生きましょう。それが人生を楽しむ秘訣だと私は考えています。
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滝川 徹(時短コンサルタント) 1982年東京生まれ。Yahoo!ニュース・アゴラで執筆記事が多数掲載される現役会社員・時短コンサルタント。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけにタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』『ちょっとしたスキルがお金に変わる「副業講師」で月10万円無理なく稼ぐ方法(日本実業出版社)』他。
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編集部より:この記事は「シェアーズカフェ・オンライン」2024年6月24日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はシェアーズカフェ・オンラインをご覧ください。