まず1.「趣味」について。これは簡単に言えば「何の意味も生産性もない、ただ楽しむためにやること」です。たとえばゲームをやる。YouTubeを見る。友達とカラオケを楽しむ。目的は「ただ楽しむこと」です。
ゲームをする時間は人によっては無駄な時間かもしれません。でも趣味の時間として意識して楽しむなら全く問題ありません。私たちは機械ではないし、趣味は人生を豊かにしてくれる良いもの。そう彼女は説いています。
次に2.「仕事」について。エリザベスは仕事については「お金を稼ぐ手段」と割り切って考えています。彼女自身、若い時は小説を書きながら3つの仕事を掛け持ちしていたと言います。それで生活するために必要なお金を稼ぐことができた。だから彼女は小説を書き続けることができたと言います。
アートだけで生きている人、たとえば小説だけ書いて生きている人や音楽だけで生きている人。こうした人はほんの一握り。そう彼女は言います。彼女は仕事は楽しくなくてもいい。必要なお金を稼げればいいと言っています。
もちろん、苦痛である必要はありません。つらくてやめたいなら転職してもいい。でも、仕事に情熱をもてなくていい。楽しめなくていい。仕事とはそういうもの。そう説明しています。
次は3.「キャリア」について。キャリアとは「情熱をもって取り組める仕事」とエリザベスは説明します。仕事は生活のために必要ですが、キャリアは必ずしももたなくていい。そう彼女は説きます。この話は次の天職と合わせて説明するとわかりやすいでしょう。
次は4.「天職」について。天職とは与えられた才能を使って行う神聖なもので、誰も奪えないもの。そう彼女は説明します。このことを説明するには彼女自身のストーリーを使ったほうがわかりやすいでしょう。
天職に終わりはない。本業は仕事と割り切ればいい。エリザベス曰く、書くことは7〜10年の間は純粋に天職だったと言います。彼女は天職を続けるために仕事をいくつも掛け持ちしていました。書く時間を確保するためにキャリアもあえてもたなかったと言います。
その後、雑誌でライターをすることになり、書くことは仕事になりました。作品が売れると書くことはキャリア(小説家)になりました。キャリアである以上、ただ書くことだけでなく、読者の反応や本の売れ行きなども気にしなくてはならなくなります。
キャリアと天職の違いは、キャリアにはいつか終わりがくるということです。本が売れなくなるかもしれない。そもそも出版業界がなくなるかもしれない。でも、天職に終わりはない。そう彼女は説きます。
彼女は小説家としてキャリアが終われば、再び仕事に就いて、書くこと(天職)を続けるというのです。天職とは、そうして死ぬまで全うするものだと彼女は言うのです。
彼女は話の最後に「仕事やキャリアがあるから好きなことができないというのは間違っている」と言いました。小説家になりたいからといって、仕事をやめて家族をがっかりさせなくてもいい。仕事を続けながら小説を書き続ければいい。そう説いたのです。
この話を聞いて私は「本業は仕事と割り切ればいいんだ!」とふっ切ることができました。それまで私は「仕事とは情熱をもって取り組まないといけないもの」と思い込んでいました。
しかしセミナー業や執筆と同じような情熱をもって、本業に取り組むことができませんでした。その結果、本業に時間を使うことが人生の無駄な時間のように感じていたのです。
しかし本業は仕事であり、あくまでお金を稼ぐ手段。そう割り切るようになってから、本業に費やす時間にも意味を見出せるようになりました。本業があるからこそ、自分が好きなこと(セミナーや執筆)ができる。そう感じるようになり、むしろ本業に感謝するようにすらなったのです。
さらにその後わかったこと。それは、フリーランスや成功している人たちでさえ、好きなことだけやって生きている人はまずいないということです。