警察側は世界的人気スターのコンサートを開催直前にテロに危険があるとして中止決定した立場上、テロ計画などなかったという19歳の証言に困惑気味だ。コンサートを中止したため、コンサート主催者側、ホテル、レストラン、海外からきたファンから厳しい批判に晒されることにもなるからだ。
カルナー内相は8日、記者会見でテイラー・スウィフトコンサートの中止を決定した主催者に理解を示し、「悲劇を防ぐことができた」と強調し、「人気アーティストの大規模なコンサートは、テロ攻撃計画の特別なターゲットとなることが多い」と述べていた。
今回のテロ騒動は、19歳の若者の単なるパフォーマンスだけに過ぎなかったのか、それともISが背後に関与したテロ計画が進行していたのか、現時点では不明だ。今後の捜査の行方が注視される。
ウィーンはコンサートのメッカだ。大型コンサートが控えている。イギリスのバンド、ゴールドプレイの公演が今月21日から予定されている。いずれにしても、今回のテロ騒動は音楽の都ウィーンの安全な都市というイメージを傷つけたことは間違いない。
編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2024年8月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。