急増している不法移民
2022年10月から2023年9月までに米国のメキシコとの国境で拘束した不法移民者の数は320万人。1年前は270万人ということで不法移民者が急増した。
米国国境警備隊の昨年は1週間に平均して9.600人の不法移民者を拘束したそうだ。年末に向けて彼らの不法移民の取り締まりを強化した効果もあって昨年12月26日には1週間平均してその数は6000人まで減少したという。(2023年12月27日付「エル・パイス」から引用)。
米国が中米に経済支援することを望むメキシコ大統領メキシコのロペス・オブラドール(アムロ)大統領はこの問題を解決するには米国が中米諸国に産業の発展を図るべく経済支援を望んでいる。しかし、米国にとってこれらの国への投資にはそれに見返るだけの成果は乏しいとしてそれには関心が薄い。寧ろ、メキシコがグアテマラとの国境で厳しく不法移民を取り締まることを要求している。
アムロはこれまでのメキシコの大統領とは異なり左派系でキューバやベネズエラに対し同情的で強い圧力を掛けることを避けたいとしている。中米諸国に対いしても同様の姿勢だ。それがメキシコの南の国境警備が緩慢な理由だ。しかも、メキシコ人の米国への不法移民についてもそれを抑えるべく強硬な姿勢を示していない。昨年末に30万7000人の不法移民が拘束されたが、その内の7500人はメキシコ人であった。(2023年12月27日付「エル・パイス」から引用)。
今後も米国への不法移民は絶えることはないであろう。トランプ前大統領がアムロに脅しにも似た強圧的に姿勢で臨んだ時にアムロは初めて米国の姿勢に応える姿勢を示した。そうでない限り、アムロからの協力を得ることは容易ではない。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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