1. アメリカ独立革命の影響

    イギリス・フランス・スペイン間でもヴェルサイユ条約が結ばれ、フランスはイギリスから若干の領土を得ましたが、莫大な戦費に見合うものではなく、これがフランス革命の遠因の一つとなります。

    スペインはイギリスからフロリダを取り返しました。

    アメリカでは、ワシントンは総司令官を辞任し、大陸軍は最小限の兵力を残して解体となりました。平時に常備軍を保持しない方針が実施に移されたのです。

    ワシントン辞任の式典は、神格化の途上にあったワシントンよりも、文民たる連合会議の権威が上位であることを示す儀式でもありました。

    このように見事な引き際をみせたワシントンは、皇帝になったナポレオンとは異なり、決して王になろうとはしなかったのです。

    こうしてアメリカには第二次世界大戦参戦まで続く、戦争の勃発とともに動員し戦争が集結すれば動員を解除するという軽武装国家の伝統が生まれました。

    アメリカ植民地を失ったイギリスは反省し、それ以降、新税の導入には現地の行政機関の同意が必要としました。ある意味で、アメリカの愛国派の勝利はアメリカだけのものではなく、大英帝国のすべての植民地の勝利でもあったのです。

    最後まで読んでくださりありがとうございました。

    次回に続きます。

    編集部より:この記事は自由主義研究所のnote 2024年3月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は自由主義研究所のnoteをご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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