■訓練時間の確保を

日々の業務や行事に追われる中で、訓練に割ける時間が減少しているのは明らかである。自衛隊の任務は増加一方であるのに、募集対象年齢は減少していることからも分かる。

以前より、ロバート・D・エルドリッヂ氏が著書『人口減少と自衛隊』などで警鐘を鳴らしていた。そんな中でも訓練をして能力の維持向上をするためには、休みを返上するか、段階を踏まずに身の丈以上の訓練をするしかないのである。草刈りや整備の時間を返上するために。

訓練時間の不足を解消するだけで、乱射や脱走防止の訓練や教育をすることもできるので、より訓練時間を確保することが大切なのは間違いない。

技術や戦術の進化に迅速に対応するためにも、上の顔色ばかり見るのではなく、重視すべき事や削減、委託するべき事を適切に見極め、優先順位をつけて行く必要があるのではないだろうか。