写真の女性はプロヘンス州知事

地方から移民した多くの人たちは自分の子にスペイン語での授業を希望

スペイン憲法第3条に、スペイン語は公用語とされている。すべてのスペイン人がそれを知る権利があり、それを使用する権利をもっていると謳われている。ところが、スペイン語を学校で教えない自治州がある。バレアレス諸島州とカタルーニャ州である。

スペイン語はスペインではカステリャーノと一般に呼ばれている。それはカタラン語、バスク語、ガリシア語などと区別する意味でそう呼ばれている。

昨年バレアレス諸島の自治州議会選挙で国民党がスペイン語を学校教育の中に復活させると公約して勝利し政権に就いた。それまで8年間は社会労働党政権でスペイン語の授業が廃止されていた。ところが、国民党が政権に就くと、プロヘンス州知事政権は公約していたスペイン語での授業をしない。前政権と同じカタラン語だけの教育を実施するとしたのである。スペイン語の授業が学校で再び採用されることを期待して国民党に票を入れた子を持つ親を裏切ったのである。

スペイン憲法よりも自治州法を優先

スペイン語による教育は上述しているように、スペイン憲法で義務となっている。ところが、自治州には自治州法があって、それを憲法以上に優先する傾向にある。そこで、スペイン語での授業の必要性を主張していた親たちが起こした訴訟から、最高裁は学校での授業の25%はスペイン語で行われるもの規定した。