■JR西日本は「設置の許諾」を認める
続いては、残る1点の疑問についてJR西日本に話を聞いてみる。すなわち「駐車・駐輪禁止」の(且つ、消火栓がある)スペースにLUUPポートを設置する件を、JR西日本が「許諾したのか」という点だ。
こちらの質問に対し、JR西日本の担当者は「当社の許諾の下、2023年11月から株式会社Luupが設置していました」と、設置までの経緯を認める。
その背景については「当該地は以前より不法駐輪が多く、地域の方から苦情を頂いておりました」「行政による不法駐輪対策が及ばない当社用地のため、対策として簡単に移動させられるタイプのシェアサイクルポートを設置し、シェアサイクル事業者を現地の管理者とすることで不法駐輪対策等に努めておりました」と、説明していた。
つまり経緯をまとめると、不法駐輪対策の一環としてLUUPのポートを設置したが、当該地に「屋外消火栓がある」という課題をクリアできなかった点が、今回の要因と言えるだろう。
今後の対応については、「今回のご指摘を受け、当該地のLUUPのポートは今週撤去いたしました。設置の背景を踏まえ、今後の対策について検討してまいります」とのコメントが得られた。
Luup側の対応や施策が、世間で少なからず疑問視されているのは事実。しかし、それとは別に「ポート設置先となる建物の所有者側に不備がある」というケースも、当然起こり得るのだ。