連覇を目指す今季も、チーム内における存在の大きさは変わらず。途中出場となったゲームでもアシストをマークするなど、ここまで7アシストと昨年に迫る勢いで多くのゴールを演出している。日本代表は9月シリーズと10月シリーズ、いずれもセットプレーから得点を得ている。代表でキッカーを務めるMF久保らのキック精度の高さが証明されたと言えよう。しかし、そんな選手たちと比較しても、初瀬の質の高いボール供給は一切引けを取らない。セットプレーからのさらなる得点力アップを図る意味でも、初瀬の代表招集が今後あるのか注目だ。
濃野公人(鹿島アントラーズ)
今季の大卒ルーキーの中でも際立つ活躍を見せるDF濃野公人。名門鹿島アントラーズで開幕からスタメンを掴み、ここまでチームで2番目に多い9ゴールを挙げて攻撃の活性化に一役買っている。残念ながら第32節の湘南ベルマーレ戦で負傷し、クラブリリースでも治療期間が非公表で現在は早期回復が待たれる状況だ。
ルーキーでありながらプレーは安定感抜群。さらにチャンスと見るやエリア内深くゴール前まで侵入して得点を挙げるなど、FW顔負けの鋭い得点感覚を披露している。現在の日本代表における右サイドバック候補には、イングランドで活躍するDF菅原由勢(サウサンプトン)や今夏海外へと渡ったDF毎熊晟矢(AZアルクマール)といった海外組に加え、濃野と同じく今季大卒ルーキーの1人DF望月と強力なライバルがいる。しかし、彼らの経歴や能力を踏まえても濃野の活躍ぶりはもはや無視できるものではない。新たな候補の1人として、代表デビューの日は遠くないはずだ。
大畑歩夢(浦和レッズ)
今季開幕前、他のJ1クラブと比較しても大規模な補強に動いた浦和レッズ。しかし、前半戦からなかなか調子が上がらず、夏にはDFアレクサンダー・ショルツやMF伊藤敦樹ら昨季上位進出の功労者たちが相次いで移籍し、後半戦に入ってから挙げた勝利はわずかに4つのみとなっている。