インターネット上に突如あらわれた謎の暗号「Cicada 3301(シケイダ3301)」を解読した者は本当にいるのか――。解答したことを実名を挙げて名乗り出る者は今のところおらず、21世紀最大のデジタルミステリーと考えられている。
■突如“出題”された「シケイダ3301」の謎
「シケイダ3301(Cicada 3301)」の最初のメッセージは、2012 年初頭に有名な若者向けウェブ掲示板「4Chan」に現れ、セミの画像と共に次のような文章が添えられていた。
「こんにちは。私たちは、非常に知能の高い人々を探しています。彼らを見つけるために、テストを考案しました。この画像にはメッセージが隠されています。それを見つければ、成功への道が開かれます。この旅を最後まで続ける人々に出会えることを心待ちにしています」
この謎めいたチャレンジはネット上の多くの知識人の想像力をかき立て、熱烈な議論の的となっている。
「シケイダ3301」は複雑で、コーディングや暗号化から暗号解読まで、さまざまなスキルが求められ、奮闘したある参加者はオンラインだけでなく、世界中の街角に貼られたQRコードのポスターを協力者を通じて解読を進め、ついにゴールとなるサイトに漕ぎつけた。しかしプレイヤー間の過度の協力行為がルール違反とみなされて「私たちはフォロワーではなく、最高のものを求めています」というメッセージと共にゲームは中止されたのだった。
2012年の最初の登場から、2013年と2014年の1月にも新たな「シケイダ3301」が“出題”されているが、いずれも解答結果が知らされることもなく、解答者の存在は示唆されてはいるが、その人物は明らかにされておらず、実在の人物として名乗り出る者もいない。
はたして「非常に知的な個人」が見事に解読に成功し、彼らにリクルートされたのだろうか。
パズルの謎と同じく「シケイダ3301」を作ったのは誰か? という謎もまったく解明の糸口が見つかっていない。
有力な説の1つは「シケイダ3301」は軍事組織によって作られた可能性があり、パズルの複雑さとグローバル性を考慮すると、諜報機関の採用メカニズムとして機能しているという説もある。
あるいは、熟練した暗号学者やサイバーセキュリティの専門家を探しているハイテク企業または金融機関が関与している可能性も示唆されている。パズルの精巧な設計は、革新的な思考に長けた個人を発見するためのユニークで効果的な方法として機能する可能性がある。
知的に優れた個人の発掘とリクルートを目的にしたフリーメーソンやイルミナティなどの秘密結社が背後にいるという説もある。また学者のグループが大規模な社会実験を行っているという説もある。
2014年の最後の“出題”以降、当該サイトの更新は確認されていない。それでも愛好家たちはこの謎めいた現象の背後にある真の意図を解明しようと、今わかっている手がかりを追求し続けている。
「シケイダ3301」の作成者の正体、彼らの究極の目的、目標は、デジタル時代の最も興味深いミステリーである。10年も動きがないことから、これから新たな展開が見られることはなさそうだが、ひょっとすると人々が忘れた頃を意図的に見定めて新たに“出題”されることがあるのかもしれない!?
参考:「Soul:Ask」ほか
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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