毎年恒例のミシュランガイドの2025年東京版が発表されました(写真)。ミシュランはタイヤの会社ですが、レストランガイドを世界で発行しており、毎年その最新版が発表される度に、一部の有名レストランのシェフたちは一喜一憂しています。
かつては三つ星から陥落することを恐れたフランスのシェフが自殺したこともあったと聞きます。それくらい重要視しているお店もあるのです。
今回の東京のミシュランガイドでは三つ星レストランに変動がありました。
意外だったのは、去年まで三つ星だった和食店のまき村さんがミシュランガイドから忽然と消えたことです。
こちらのお店は、かつてミシュラン三つ星スタンプラリー(1年で東京のミシュラン三つ星を全店制覇する)をやったときにお邪魔してファンになり、それから毎回通っている名店です。
まき村さんは二つ星や一つ星に評価が下がったのではなく、掲載自体が無くなりました。その理由は予約が困難になって、調査員が調査できなくなったからということのようです。
同じようなことは以前にもありました。六本木の鮨さいとうさんが、常連しか予約できなくなり、掲載されなくなった事態です。新規の予約が出来なければ、会員制と実質的には同じであり、掲載に意味が無くなります。
会員制や一見客お断りのお店ではなく、誰でも予約できるお店の中で評価をする。これはガイドブックとしての価値を維持するために大切なことです。
ミシュランガイドの評価を見ていつも感じるのは、レストランの評価は極めて主観的なものだと言うことです。
三つ星のお店の中には評価に首を傾げるような価値しか提供しておらず、2度と行こうと思わないお店もありました。逆に過小評価されていると感じるお店も少なくありません。実際、私がリピートして通っているお店の半分以上はミシュランガイドには掲載されていません。
自分が好きなお店がミシュランで高い評価にならない方が予約がしやすく、これはとても良いことだと思っています。