クラブや選手、スタッフに対するSNSでの誹謗中傷に対して、刑事告訴を行ったことで注目を集めている町田ゼルビア。以前、パリ五輪U23日本代表FW藤尾翔太によるPK直前の「水かけ行為」がクローズアップされていたが、これに対する元Jリーガーの意見が反響を呼んでいる。
同選手は今季、東京ヴェルディ戦やガンバ大阪戦でボールを濡らした上でPKを決めているが、8月17日開催のJ1第27節ジュビロ磐田戦ではボールを抱えて給水ボトルに入っていた水をかけた後、高崎航地主審からボールを交換。水かけ行為やボールの交換を巡って、様々な意見が湧き起こっていた。
この水かけ行為を巡る議論には、かつてセレッソ大阪、ジェフユナイテッド千葉、モンテディオ山形、湘南ベルマーレ、ギラヴァンツ北九州でプレーした下村東美氏も関心を寄せている。2019年に湘南のトップチームでコーチを務めていた同氏は、17日午後にXを更新。「ボールへの水かけ騒動から色々ありますが、確かに水をかけてはいけないというルールはない」と前置きした上で、以下のように自身の意見を綴っている。
「しかしながら、そういう事を やってしまうチーム、やってしまう選手、このようなという形で見られる事は避けられない。個人的には倫理観を問われる問題だと思ってます。サッカーの神様はどう見るのか」
町田といえば、ロングスロー時のタオル使用でも話題に。9月28日に行われたJ1第32節サンフレッチェ広島戦をはじめ数試合で、ピッチサイドにおけるタオルの配置を巡って両チームのスタッフや選手が攻防を繰り広げていたことが記憶に新しい。
一部の行き過ぎた言動や誹謗中傷が許されないことは明らかであり、今回の刑事告訴に対する賛同の声も多い。ただ一方で町田へのヘイトが生まれた背景のひとつに、日本のサッカーファンが持つ倫理観に合致しないような行動があることは確かだ。そのような観点から、下村氏の指摘に多くのサッカーファンが共感するかもしれない。