今年5月、福島駅西口再開発に伴い新スタジアム建設の陳情があったが、自治体は建設費や整備費の高騰を理由に消極的な姿勢だ。

また、現在、福島にはJ2ライセンス取得に必須となるユースチームが存在しているが、その下部にあたるジュニアユースチームがない状態だ。そのユースチームにしても、J3ライセンスを取得するために2021年、急きょ結成されたものだ。


チーム強化や農業部の頑張りは評価できるが、試合運営のノウハウや選手育成については二の次といった印象を受ける福島。仮にプレーオフに進出し、そこを勝ち抜いてJ2に昇格できたとしても、特にスタジアムへのアクセス面で大混乱になることは必至だ。現状、チームの成長スピードにフロントや運営が追い付いていないのだ。

同県のいわきFCに先にJ2に昇格され、集客力でも後塵を拝している福島。もちろん今シーズンはJ2昇格の大チャンスなのだが、もし昇格できずとも、もっと足元を固め、観客へのホスピタリティーを整備した後に、再チャレンジを図る必要があるだろう。