横浜名物といえば「崎陽軒」のシウマイ弁当。一説によれば日本で一番売れている駅弁ともいわれており、冷めても美味しいのが特徴だ。
そんなシウマイを気が済むまで食べられる店舗が、ご当地・横浜に存在することを知っているだろうか。
■中華と関係ない店名
それはJR横浜駅から徒歩2分、崎陽軒本店の地下にある「ビアレストラン 亜利巴″巴″(アリババ)」。中国の大手IT会社「阿里巴巴(アリババ)」を連想する人が多そうだが、アラビアの説話「アリババと四十人の盗賊」が店名の由来だという。なるほど。中華と中東…勉強不足すぎて繋がりが分からない。
高級感あふれる店内は中近東のバザールをイメージしており、天井が高く開放感にあふれる空間。ランチタイムに足を運んだこともあって、混雑はしていたが客との間隔が十分取れているため、感染症対策は万全だ。
お目当ての「シウマイ食べ放題」は、11時30分~15時までの(ラストオーダーは14時)ランチライム限定メニュー。記者は少し悩み、あえて期間限定の「特別海鮮丼セット」(1,650円)を注文。その他にもドリンクバー、スープ、アイスが付いているのでかなりお得といえる。
■シウマイはバイキング方式で…
シウマイはバイキング形式。せいろを開けるとこの光景が広がる。崎陽軒シウマイファンにはたまらないシウマイの群生地だ。弁当を食べる時は、シウマイの残数ともっちり俵状のごはんを計算して食べていたが、ここではそんな戦略は不要。強欲な記者は「限界突破だ」と皿いっぱいに取ることにした。
さて、小皿ぎっしりに詰め込んで準備完了。早速一つ目。一口サイズで食べやすく、豚肉とホタテの豊かな風味が最高で箸が止まらない。
ちなみにしらべぇ編集部には熱狂的な崎陽軒ファンがおり、取材前、学生時代にあったシウマイ弁当との思い出を熱く語ってくれた。それによれば、どうやら遠足で千葉の田舎から江ノ島まで向かい、友達同士でワイワイ話しながら食べようとした瞬間、大きなトンビに弁当ごとかっさらわれたようだ。
20年以上経った今でも鮮明に記憶しているのだから、食べ物の恨みは怖い。その同僚から「俺の分まで食べてくれ」と無理やりバトンタッチされ謎の十字架を背負わされてしまった記者は、そんなしょうもない伝言も忘れ、「崎陽軒のシウマイは、ウマイとかけているのかな」などと想像しながら無心に食べ続けた。