10月10日に行われた2026FIFAワールドカップ(W杯)アジア最終予選で、日本代表はサウジアラビア代表を2-0で下し、グループCの首位を維持した。ジェッダで行われたこの試合では、MF鎌田大地(クリスタル・パレス)とFW小川航基(ナイメヘン)がゴールを挙げ、これにより日本は3連勝を達成。次戦15日のオーストラリア代表戦に向けた準備を進めている。
同試合後ネットで注目されたのは、日本とサウジアラビアの監督の年俸の大きな差だ。サウジアラビアのロベルト・マンチーニ監督は年俸約40億円を受け取っており、これはサウジアラビアが抱える豊富な資金力を背景にしている。一方、日本代表の森保一監督の年俸は約2億円と報道されており、これは日本サッカー協会の財政規模や、国内の経済事情に即したものといえるだろう。
この年俸差は、単なる監督の能力や実績の違いではなく、サウジアラビアと日本の経済的背景が反映されたものといえる。サウジアラビアは石油収入を背景に、サッカー界への大規模な投資を行い、マンチーニ監督のような国際的な知名度を持つ指導者を招聘。国内リーグへの多額の投資とマンチーニ監督への高額報酬を通じて、サッカーでの国際的な地位を高めることを目指している。
一方で、日本は長期的な視点で国内選手を育成し、国際舞台での安定したパフォーマンスを重視している。結果的に資金の差は明らかだが、それが必ずしも試合結果やチームの成績に直結しているわけではない。
少なくとも日本の勝利は、経済力の違いが必ずしもサッカーの結果に直結しないことを示した。日本代表は、戦術的なまとまりとチームの結束力で勝ち点を重ね、ワールドカップ本大会に向けた道筋を着実に進んでいる。対して、マンチーニ監督率いるサウジアラビアは、資金力を生かした強化に取り組むものの、現時点では予選突破に向けた厳しい状況が続いている。