ウェストハム・ユナイテッド・ウィメン FW植木理子 写真:Getty Images

 WEリーグの日テレ・東京ヴェルディベレーザが「女子サッカー界の隠れた才能工場」として海外で注目を集め、特にその地味ながら驚異的な成果が評価されている。

 日本女子サッカー界で最も成功したクラブの1つであり、多くの選手を国際舞台へ送り出しているベレーザ。FA女子スーパーリーグのマンチェスター・シティで活躍するMF長谷川唯や、ウェストハム・ユナイテッドのFW植木理子は、ベレーザアカデミー出身だ。また、日本サッカー界のレジェンド、岩渕真奈(2023年引退)や澤穂希(2015年引退)も同クラブでプロ生活をスタートした選手として知られている。

 今月、英国の国際メディア『The Guardian』は、ベレーザの育成システムが若手選手を国内外で活躍させる要因として紹介し、なぜこれほどまでに多くのトップレベルの選手を輩出しているのかを掘り下げている。クラブは資金力や最新技術を持つわけではないが、技術スキルの育成や戦術理解の強化に力を入れている点が成功の要因と分析された。

 日本のWEリーグは、ヨーロッパやアメリカのトップリーグに比べ競技レベルがまだ発展途上にあり、選手たちはさらなる成長を求めて海外へ移籍していることも指摘されている。アメリカのナショナル・ウィメンズ・サッカーリーグのヒューストン・ダッシュに所属する元日本代表FW永里優季は同メディアの取材で、海外のフィジカルなプレースタイルが選手たちの成長に大きく寄与していると語った。

 ベレーザの育成システムが日本の女子サッカー界で重要な役割を果たしてきたとして、今後もその影響が期待されているようだ。