とはいえ、まずは連敗を止めなければいよいよプレーオフ進出は限りなく不可能になることから、山口にとっては次節の山形戦がターニングポイントとなるだろう。もちろん、最終節までの間にある中位、下位勢とのゲームは勝ち点3以外許されない。同じく昨季下位に低迷していた仙台、いわきもプレーオフ進出に向けて走っているだけに山口もここで諦めるわけにはいかない。
昨季の山形に倣え:10位ブラウブリッツ秋田、11位藤枝MYFC
残りの対戦カード
- ブラウブリッツ秋田:仙台、長崎、大分、甲府、藤枝
- 藤枝MYFC:いわき、徳島、千葉、岡山、秋田
現時点でプレーオフ圏と勝ち点7差につけるブラウブリッツ秋田と藤枝MYFC。残り試合数を考えると、6位以内を目指すには限りなく赤に近い黄色信号と言わざるを得ないだろう。しかし、試合数の違いなどから単純比較できないものの、昨季残り5試合時点で最終的にプレーオフへ進出した山形と6位にいたヴァンフォーレ甲府との勝ち点差は4であり、さらに最終的に甲府とは3ポイント差をつけて山形が5位に入っていることから、必ずしも逆転不可能とは言い切れない。とはいえ、山形の逆転劇はラスト5試合全勝という結果あってのこと。もちろん、他クラブの結果に左右される部分も多いが、秋田や藤枝が逆転でのプレーオフ進出を果たすためには、昨季の山形と同様の結果が求められる。
現在10位の秋田は今季も堅守が大きな武器。ここまで失点数30はリーグで3番目に少ない数字となっている。しかし、得点数もリーグで4番目に少なく、思うように勝ち点を伸ばせない原因となっている。残りの5試合では、仙台や長崎といった上位勢との対戦があり、加えて同じく大逆転を狙う藤枝と最終節で対戦する。5つのカードにおける今季の戦績は1勝2分2敗と負け越しており、取りこぼしが許されない現状では怖い相手ばかりだ。ただし、うち3試合は敗れたゲームでも複数得点を挙げており、残りの2試合も引き分けあるいは僅差。完敗というほど差を見せつけられた相手ではない。堅守を活かし、ロングスローも含めセットプレーから確実に得点する戦い方で1点を争う展開に持ち込めれば勝機はあるはずだ。