大詰めを迎えている2024明治安田J2リーグ。残り試合数が少なくなるにしたがって、昇格争いも激しさを増している。早ければ次節にも清水エスパルスと横浜FCの上位2クラブが自動昇格圏を確定させるという状況のなか、プレーオフ圏争いはいまだに先の読めない展開となっている。
現在プレーオフ圏に入っているのは、勝ち点60でやや抜け出している印象のV・ファーレン長崎が3位。次いでそんな長崎を前節破ったファジアーノ岡山と昨シーズンの低迷から立て直しに成功したベガルタ仙台がともに勝ち点55で追う。そしてプレーオフ進出のボーダーラインである6位には、2年連続で昇格への挑戦権を得たいジェフユナイテッド千葉が入っている。
6位千葉との勝ち点差や直近の戦績などを考慮すると、勝ち点2差以内にいる7位モンテディオ山形と8位いわきFCまででプレーオフ圏を争う可能性が高いが、9位以下にもまだまだ逆転可能なクラブは複数ある。ここでは、そんなわずかな可能性に懸けて残り5試合を戦う3クラブについて展望する。
連敗で大ブレーキ:9位レノファ山口
残りの対戦カード
- 山形、熊本、甲府、愛媛、横浜FC
昨2023シーズンは20位フィニッシュと、かろうじてJ3降格を免れたレノファ山口。今季は見事にチームを立て直し、一時はプレーオフ圏まで順位を上げる躍進ぶりを見せている。5シーズン続けて2桁順位だったクラブが、いよいよJ1の扉の前に立てるかと思われたが、残念ながら直近5試合で大きく後退したと言わざるを得ない。
第28節で3位につける長崎に勝利したものの、以降は岡山、徳島ヴォルティス、清水、千葉、仙台とプレーオフ圏以上を狙うチームにことごとく敗戦。5試合で13失点と守備の立て直しが急務となっている。また、この先の対戦カードを見ても、勝ち点の積み上げは容易でない。次節はまたもプレーオフ圏争いのライバルである山形との対戦が組まれており、さらに最終節では現在2位につける横浜FCが控えている。今季前半戦では勝ち点の取れているカードだが、両クラブの勢いを考慮すると同じ結果を得ることは簡単ではない。