日本代表MF田中碧がフォルトゥナ・デュッセルドルフからリーズ・ユナイテッドへ完全移籍するなど、イングランドのクラブによる日本人選手の獲得件数は急増。セルティック所属FW古橋亨梧にもマンチェスター・シティ移籍の可能性が報じられるなか、田中、古橋、DF板倉滉(ボルシアMG)、DF町田浩樹(ユニオンSG)らを顧客に持つエージェント会社の関係者が、日本人選手のメンタリティーや移籍金の低さに言及している。
イングランドにおける日本人選手への人気上昇に関心を寄せているのは、エージェント業務を手掛けるCAA Base社のジョエル・パニック氏だ。同社は田中、古橋、板倉、町田の他にもFW武藤嘉紀(ヴィッセル神戸)やDF吉田麻也(ロサンゼルス・ギャラクシー)ら50名程度の日本人選手をマネジメントしている。
フランス通信社で9月17日に掲載されたインタビュー記事によると、パニック氏はイングランドのクラブが日本人選手の獲得に積極的な理由について、以下のように語ったという。
「イギリスがEUから離脱したことにより、イングランドのクラブは選手獲得のために欧州以外の地域に目を向けるようになった。その中で、日本人選手は賢明な投資対象となっている。世界の他のどの選手よりも魅力的な評価を受けているし、日本代表クラスでも移籍金は比較的安い」
また同氏は「カタールW杯でドイツとスペインに勝利したことで、日本人選手への注目度は確実に上がっている。彼らにはこのチャンスを最大限に活用しようという考えがある」と、日本人選手の“ステップアップ志向”にも言及。所属クラブ等で問題を抱えた時の対処法について、以下のように分析している。
「私と一緒に仕事をしてきた日本人選手たちは、何かうまくいかない時、チームから外された時、苦手なポジションでのプレーを求められた時に、大体こう質問する。『もっとうまくやるにはどうしたらいいのか?』とね。国を背負っているという自覚があり、良い結果を残したいと強く望んでいる」