2021年2月2日のコッパ・イタリア準決勝ファーストレグ、ユベントスがインテルに2-1で勝利した試合で、ロナウドは2ゴールを挙げハットトリックを狙っていたが、76分に途中交代となった。ロナウドのコンディションとチームの利益を考慮した決断だったが、ロナウドは交代に対して明らかに不満を示し、ピッチを去る際に頭を振るなど、不機嫌そうな態度を見せた。

試合後の会見でピルロ監督はロナウドについて問われ「今日のような試合で休息をとらせるのは普通のこと。彼は自分が試合に出続けるべきだと考えているだろうが、常にトップでいるためには休まなければならないことも知っているはずさ」とコメントした。

その後、2023年のインタビュー時にもピルロ監督は「ロナウドとの間に問題はなかったが、サッカーは急速に変わる。年齢も同じだ」と述べた。


ジョゼ・モウリーニョ 写真:Getty Images

ジョゼ・モウリーニョ監督(フェネルバフチェ)

サッカー界で最も大きなエゴを持つ2人が、おそらく最も伝統と激しさを誇るクラブ、レアル・マドリード(スペイン1部)で衝突しない方がむしろ不自然だろう。ロナウドがマドリードに在籍(2009-2018)中の2010年から2013にかけてをジョゼ・モウリーニョ監督が率いた。

まず、2010/11シーズンのCL準決勝で、モウリーニョ監督がバルセロナ(スペイン1部)相手に守備的な戦術を採用し、試合に敗れたことにロナウドが不満を抱いた。ロナウドは「この戦術は好きではないが、従わなければならない」と発言し、その結果、次のリーグ戦で先発から外されている。

2012/13シーズンには、ラ・リーガのタイトルをバルセロナに奪われたことで2人の関係はさらに悪化。ロナウドは試合でゴールを決めた後も喜びを見せず、チーム全体が「悲しい」状態にあるとコメントした。この発言もモウリーニョ監督との溝を深める一因となった。