鈴木彩艶 写真:Getty Images

 パルマ所属GK鈴木彩艶は、10月開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選2試合(対サウジアラビア代表、オーストラリア代表)に向けての日本代表に招集されることが濃厚。パリ五輪U23日本代表GK小久保玲央ブライアン(シント=トロイデンVV)とのダブル選出を期待する声も挙がるなか、攻撃面で欧州屈指のスタッツを叩き出しているという。

 現在22歳の鈴木は、浦和レッズの下部組織出身であり、2024年夏にSTVVからパルマへ完全移籍。元アビスパ福岡指揮官であるファビオ・ペッキア監督のもと、セリエA開幕から3試合つづけてフル出場しているが、第2節ではミラン相手に1失点でまとめて勝利に貢献した一方、第3節ナポリ戦では後半30分に一発退場。前線へのフィードの正確さを披露しているとはいえ、現地メディアの間では評価が分かれていた。

 そんななかで22日に迎えた第5節レッチェ戦では、15分に50メートルにも及ぶロングフィードからチャンスを演出。試合終盤には相手選手と1対1という状況でビッグセーブと、攻守にわたる活躍でチームに勝ち点1をもたらしている。

 攻撃面における鈴木の貢献度は、サッカー専門サイト『データMB』のスタッツにも反映されている模様。同サイトは22日、欧州でプレーする23歳以下のGKを対象に「パス成功率ベスト10」を公表しているが、鈴木は88.89%で3位にランクイン。1位はフレン・アギレサバラ(アスレティック・ビルバオ)の96.43%であり、小久保や中村航輔(ポルティモネンセ)、シュミット・ダニエル(KAAヘント)は11位以下だという。

 2024年1,2月開催のAFCアジアカップで、セットプレーからのミスを連発するなど、全5試合で失点した鈴木。一時、日本のサッカーファンから批判を浴びていたが、新天地のパルマでは本来のパフォーマンスを発揮しているようだ。