2024明治安田J2リーグは第32節までの日程が終了。いよいよシーズンは最終盤へと入っている。ここまでは、前節の勝利で清水エスパルスが首位へと返り咲き、1年でのJ1復帰を目指す横浜FCが勝ち点1差でそれを追う。また、プレーオフ圏内の6位ジェフユナイテッド千葉から10位藤枝MYFCまでの勝ち点差がわずかに4と、こちらも最後まで順位の変動を予感させる展開だ。
その中で、次節は首位清水と2位横浜FCによる天王山が国立競技場で行われる。さらに3位V・ファーレン長崎と4位ファジアーノ岡山のゲームも予定されており、上位勢同士の直接対決が楽しみな1節となる。白熱する優勝争い、プレーオフ圏争いといった上位対戦が注目を集める一方で、来季もJ2を戦うための残留争いもまた重要な局面を迎えている。
未消化試合のあったロアッソ熊本がヴァンフォーレ甲府を破り降格圏である18位栃木SCとの勝ち点差を試合前の7から10へと広げたことで、残り試合数を考慮すると実質的な残留争いは4クラブに絞られたと言っていい。ここでは、J3降格の可能性が大きい下位4クラブについて、残りの対戦カードも含めて展望する。
風前の灯火:20位ザスパ群馬
【残りの対戦カード】熊本、千葉、栃木、徳島、大分、いわき
昨2023シーズンは序盤から上位をキープし、夏には11戦負けなしなどでプレーオフ圏に肉薄したザスパ群馬。結果は11位で終えたものの、2020シーズンのJ2復帰以降続いていた下位からの脱却が見えたシーズンとなっていた。
躍進を遂げた昨季の主力が多くチームに残り、今季はさらなる飛躍を期待されたが、開幕から6戦未勝利と大きく出遅れた。さらにその後も7連敗を含む15戦未勝利と低迷が続き、その間には2022シーズンから指揮を執っていた大槻毅監督の解任を決断するも好転することはなく、現在残留圏である17位とは勝ち点16ポイント差の最下位となっている。