荒れる台湾、頼政権の船出は激しい嵐
5月20日、台湾の頼清徳新政権がスタートしました。西側諸国寄り政権の民進党総裁が3回続くのは今の選挙体制になって初めてですが、前任の祭英文氏が比較的上手な手腕で乗り切ったのに対して頼氏は激しい洗礼を内外からうけています。まず、中国軍が台湾をぐるっと取り囲むようにしながら軍事演習を実施しており、えげつなさを通り越しています。中国は台湾を無力化させるために頼氏を徹底的に苛める気でしょう。
内政はもっとひどい状態です。今回の選挙では日本の首相にあたる総統が民進党から生まれたものの議会は野党の国民党および民衆党で過半数を握っています。そのような中、台湾の国会で「国会職権関連法改正案の審議」が行われています。
国民党と民衆党が提出した法案で端的に言えば議員が公務員に対して民間の資料を強制提出させる「スーパー質問権」を含み、企業や個人の情報を議員が吸い上げることができるというもの。どう見ても中国本体にその情報が流れるルートを法律改正で正々堂々と行おうとしているとしか思えないのです。
これを受けてニュース番組でも報じられているようにまるで日本の60-70年代の国会のような大乱闘でけが人続出状態、台湾の国会(立法院)の周りには2万人もの市民が抗議するという異様な事態にあります。
台湾という島は中国に包囲され、国会では中国の代弁者たちが過半数を握り、頼総統を無力化させています。ではこれに誰が援助の手を差し伸べられるかといえばアメリカを含め誰もそんな状態にありません。この異様な事態が香港の二の舞になるのか、国際社会が動くのか、見て見ぬふりをするのか、極めてリスキーな状態にあるように感じます。
生成AIとのお付き合い世の中、先端技術といえば生成AI一色となっています。好む好まざるにかかわらずやって来たこの生成AIとの共生の社会をどう生きるかべきなのでしょうか?最新のGPT-4o(フォーオー)。特に話題とされるのがスマートカメラで撮る内容についてAIが写真の撮り手と音声でリアルタイムチャットができるというもの。しかもそのAIの声が誘惑的で、冗談も言うという代物。
一人住まいの高齢者で犬や猫を飼ってはしゃべりかけている方がいますが、高齢者の孤独感から解放するために高性能で手軽なチャットボットがあればよいなぁと思います。既存のものはまだ一般大衆が使えるような価格帯ではありませんが数年のうちに劇的な価格破壊が起きるでしょう。
AIなりロボットなりと話をする機会は増えてきています。当地の銀行のカスタマーセンターに電話をするとロボットが「本日のご用件は?」聞いています。2-3割の確率で「よくわかりませんでした。では電話をお繋ぎします」といわれオペレーターにつながります。それならさっさと初めから繋げよ、と思ってしまいます。
多分、我々「人間様」はAIやロボットなどより偉いんだという意識があり、「おまえ、なんで俺の言うことが分からないんだ!」と怒る気持ちを抑えるためにもGPT-4oは誘惑的な声で迫るのでしょうか?
これぞ本当の騙し合いだと思いますが、これからは文章も絵やニュース記事、メディアのナレーション、カスタマーサービスにおばあさんの茶飲み話相手までリアル人間かフェイク人間かを考えなくてはならないと思うと何やら寒気すら感じるのはわたしが時代のサーフィンに乗れないからでしょうか?(サーフィンなんて死語でしたかね?すみません。)
後記 「ころやわ」を耳にした方はいらっしゃいますか?転んでも骨折しにくい衝撃吸収マットで病院や高齢者関連事業者の世界では話題になっていて、ホリエモンも絶賛しています。その「ころやわ」は私もだいぶ前に着目し、社長に直接連絡し、東京で会合もしました。その上で今回建設した施設の別棟のアクティビティールームに「ころやわ」を自社で輸入して自分たちで敷き込みました。カナダで第一号。日本人よりも体格が大きい北米の人により需要があるはずで日本の技術をカナダで売り込みたいと社長さんとも話をしています。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年5月25日の記事より転載させていただきました。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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