ニューヨークに本社を置くブランディング企業「Interbrand」が、グローバル企業100社の価値をランキングにした「Best Global Brands 2020」を発表した。8年連続1位のAppleを筆頭に、トップ3は米IT企業が独占。日本からは、トヨタ自動車が唯一トップ10入りを果たした。

「Best Global Brands 2020」のトップ3は米IT企業が独占

今回で21回目となる「Best Global Brands」は、Interbrandがグローバル企業の将来性や財務状況、競争力、ブランド戦略などを基に、各社の価値や成長力を数値化したものだ。国際的に知名度が高いだけではなく、本拠地以外での売上高が3割以上であること、財務評価を実施するために十分なデータが公表されていることなど、評価対象となるための基準がいくつか設けられている。

厳格な評価の結果、トップ10に選ばれた企業は以下のとおり。ブランド価値と成長率とともに見てみよう。

「Best Global Brands 2020」ランキング

順位 2019年順位 企業 ブランド価値 成長率
1位 1位 Apple 3,229億9,900万ドル
(約38兆8,646億円)
+38%
2位 3位 Amazon 2,006億6,700万ドル
(約21兆275億円)
+60%
3位 4位 マイクロソフト 1,661億100万ドル
(約17兆4,039億円)
+53%
4位 2位 Google 1,654億4,400万ドル
(約17兆3,350億円)
-1%
5位 6位 サムスングループ 622億8,900万ドル
(約6兆5,255億円)
+2%
6位 5位 コカ・コーラ 568億9,400万ドル
(約5兆9,603億円)
-10%
7位 7位 トヨタ自動車 515億9,500万ドル
(約5兆4,051億円)
-8%
8位 8位 メルセデス・ベンツ 492億6,800万ドル
(約5兆1,613億円)
-3%
9位 9位 マクドナルド 428億1,600万ドル
(約4兆4,852億円)
-6%
10位 10位 ウォルト・ディズニー・
カンパニー
407億7,300万ドル
(約4兆2,712億円)
-8%

※筆者作成
※1 USD = 104.785 JPY 10月27日レート

「自宅中心の生活スタイル」への移行でアメリカ大手IT企業の価値が上昇

2020年は新型コロナウイルスの影響で世界経済が大きく揺れたにも関わらず、トップ10の顔ぶれは前年と同じ。順位も大きな変動はない。それどころか、トップ3の米IT産業のブランド価値は前年から大幅に上昇している。

1位のAppleは2020年6月、米企業としては初めて市場価値2兆ドル(約209兆5,708億円)の壁をクリア。同日の株価は467.77ドル(約4万9,015円)の高値をつけた。市場価値が1兆ドル(約104兆7847億円)に達してから、わずか2年の快挙である。

2位Amazonの第2四半期(4~6月末)の純利益および希薄化後1株当たりの価格は、それぞれ前年同期比の約2倍にあたる52億ドル(約5,448億8,418万円)、10.30ドル(約1,079円)を記録。Microsoftの同期間の収益は、13%増の380億ドル(約3兆9,812億円)と好調な伸びを示した。

破壊的なパンデミックの最中にIT企業の価値が上がった要因は、ロックダウンや自粛の影響で、仕事からエンターテイメント、コミュニケーションまで、生活の中でテクノロジーの比重が増したことだ。そう考えると、トップ3の底堅さも納得できる。

さらにSNSやコミュニケーションツールの需要が爆発的に拡大した結果、Facebookが前年から1ランクアップで13位。Instagram (19位)、YouTube (30位) 、Zoom (100位)などが初めてトップ100入りを果たした。

4位のGoogleは3年ぶりにトップ3から転落したが、これはトップ3の価値が大きく上昇したためと考えられる。

日本企業7社がトップ100入りの快挙 ソニー、任天堂のブランド価値がアップ

日本企業は前年に引き続きトップ10入りしたトヨタのほか、トップ100には以下6社がランクインした。
20位 ホンダ
51位 ソニー
59位 日産
71位 キヤノン
76位 任天堂
85位 パナソニック

自動車メーカーはコロナの影響で業績・生産ともに大幅に落ち込んだが、トヨタは日本の自動車メーカーで唯一、第2四半期で1,588億円の最終黒字を計上。2020年10月23日現在の株価は前年同月比7%減と、堅調な回復を見せている。

一方同期の最終赤字が6,700億円となる見込みの日産は、2019年10月と比較すると過去1年間で株価が50%以上下落。ホンダは売上収益が前年同期比46.9%減の2兆1,237億7,500万円となったが、株価は10%減と小幅の下落を維持し、コスト削減による利益確保で2021年3月期の黒字化を狙う。

日本企業で価値が上昇したのは、ソニー(+14%)と任天堂(+31%)だ。ITバブル崩壊以降低迷していたソニーは、エレクトロニクス分野から一歩踏みだし、エンターテイメント分野への移行を加速させた戦略が、新たなブランド価値の創造につながった。

任天堂は、2017年に発売した家庭用ゲーム機「Switch」が海外でも高く評価された。コロナによる巣籠もり需要が追い風となり、2020年9月には世界での販売台数が6,500万台を突破。「世界のゲームブランド」としての地位を不動のものとした。

今後の注目企業は?未来のブランド力を創る3つのキーワード

これからの市場を先読みするためにウィズコロナ、そしてアフターコロナ時代のブランドとして、今後の飛躍が期待できる企業も把握しておきたい。

まずは3年ぶりにランクインし、40位となったテスラだ。加速する電気自動車(EV)開発競争によって、安値となった3月から一転。8月には株価が5倍の2,000ドル(約20万9,551円)に急上昇し、時価総額がウォルマートを超える過熱ぶりを見せた。

IT企業やデジタルエンターテイメント企業と同様に、巣籠もり消費で需要が拡大したメディア企業も大幅に順位とブランド価値を上げた。41位のNetflixは24ランクアップで+41%、70位のSpotify は22ランクアップで+52%となり、今後も期待されるだろう。

その他で順位を上げたのはVisa(45位)やMastercard(57位)、PayPal(60位)、ブランド価値が5~6%上昇したユナイテッド・パーセル・サービス(24位)、FedEx(75位)、DHL(81位)などだ。これらの企業は、デジタル決済の加速やオンラインショッピング急増の恩恵を受けた。決済企業や貨物運送企業の成長も継続するだろう。

Interbrandは、急速に変化するビジネス環境において「リーダーシップ」「エンゲージメント」「関連性」が、未来のブランド力のキーワードになると分析している。またテレワークの導入や自分時間の増加など、コロナによって消費者の生活スタイルや意識が大きく変わった今、時代の需要を反映した新たなトップブランドが生まれるかもしれない。

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執筆・アレン琴子(オランダ在住ファイナンシャルライター)松浦恭子

1991年渡英。英メディアや国際コンサル企業などの翻訳業務を経て、ファイナンシャルライターに転身。現在はオランダを基盤に、複数の金融メディアにて執筆活動中。国際経済・金融、FinTech、ビジネス、行動経済学など、広範囲に渡る「お金の情報」にアンテナを張っている。  

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