返済能力に不安があるならヤバい…
いま現在、年収の3分の1以内に借金額を抑えられていても、今後年収が低下することが見込まれ、返済能力に黄信号が点灯している場合はまずい状況だ。年収が下がれば、相対的に毎月の返済の金額がさらに重くのしかかってくる。
たとえば、年収900万円の人が300万円の借金を抱えていたとする。しかし、リストラによって年収400万円の仕事に転職せざるを得ない状況になった。すると、年収に占める借金の割合は75%となる。これは明らかに危険信号だ。
そして返済が滞るようになると、遅延損害金などのペナルティが発生し、借金を完済するのがさらに難しくなってくる。悪循環が始まる。
現金と同時に「リスク」も手にする
もし、あなたの現在の借金額がこの記事で触れた許容範囲を大幅に超えていた場合、どうすればよいのか。
いくつかの方法はある。お金を借りている金融機関に相談して返済額を調整してもらったり、弁護士などに相談してより金利が低い金融機関から借り換えを行ったり、返済のために生活を切り詰めたり…。
しかし、できればこのような状態になる前に、借金をできるだけ控えるようにしたい。
借金をすれば簡単に現金が手に入る。しかし当時に「リスク」も手にしていることを忘れないようにしたい。
文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト)
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。
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