【企業側】ギグワーカーと協業するメリット・デメリット
一時的な人手不足の解消や、高い専門性が求められるが常にあるわけではない仕事などで、ギグワーカーと協業をする企業が増えています。ギグワーカーとの協業にはどんなメリット・デメリットがあるのか、どんな業務が適しているのかを紹介します。
ギグワーカーと協業メリット
企業がギグワーカーと協業する主なメリットは、次の通りです。
- 採用コストの削減
- 人件費の削減
- 必要な人材をその都度確保できる
正社員やアルバイトを採用するにはそれなりのコストがかかります。従業員を雇用すれば、保険料の一部は会社側で負担しなければなりませんし、簡単に辞めさせるわけにもいきません。
「一時的な人手不足」「局所的に、高度なスキルを持つ人材を確保したい」といった場合には、ギグワーカーとの協業が適しています。必要な人材を、必要なときだけ確保すれば、人件費も採用コストも最小限に抑えられるでしょう。
ギグワーカーと協業するデメリット
ギグワーカーと協業する主なデメリットは、次の通りです。
- 人材の質にバラつきがある
- 難しい業務を任せづらい
- 自社にノウハウを蓄積できない
- 情報漏えいのリスクがある
ギグワーカーはインターネットを介して単発で仕事を請け負います。単発が前提であるため面接や教育ができず、人材の質にはバラつきが出ます。自社の業務フローを理解していないとできないような、難しい業務も任せづらいでしょう。
優秀な人材が見つかっても、その仕事が終わったら、ギグワーカーは去ってしまいます。ギグワーカーのもつスキルや、継続的に協業することで得られるはずだったノウハウを、自社に蓄積することはできません。
たくさんのギグワーカーに仕事を任せるほど、情報漏えいのリスクも高くなっていきます。
ギグワーカーと協業しやすい業務
ギグワーカーとの協業には、「説明を行えばできる仕事」や「専門的なスキルが必要だが、常にあるわけではない仕事」が適しています。具体的には、次のような業務がギグワーカーとの協業に向いています。
【説明を行えばできる仕事】
- 単純な軽作業
- 仕分け
- 配達代行
- 家事代行
- 工場のレール作業
- イベントスタッフ など
【専門的なスキルが必要な仕事】
- デザイン
- プログラミング
- コーディング
- ライティング
- コンサルティング など
ギグワーカーと協業しづらい業務
「数週間~数ヵ月かかる業務」や「自社の業務フローやビジョンを理解していないと難しい業務」はギグワーカーとの協業に向いていません。具体的には、次のような業務が挙げられます。
- 中長期のシステム開発
- システムの運用・保守
- マーケティング
- カスタマーサクセス など
これらの業務を発注したい場合は、フリーランスや個人事業主と業務委託契約・業務委嘱契約を結ぶことがおすすめです。