ジョセフ・ブローバが1875年にアメリカのニューヨークで創業し、現在は世界65の国と地域で展開するブローバ。
 その長い歴史の中では、世界初の音叉式電子腕時計“アキュトロン”(1960年)に代表されるイノベーションや、NASAの宇宙飛行士向けに開発された“クロノグラフ C”といった数々の傑作モデルを生み出してきた。とりわけ1970年から74年にかけては、”ブローバ・クロノグラフの黄金時代”と呼ばれるほどに、個性的豊かで魅力的なクロノグラフ腕時計を生み出している。

 近年ブローバでは、こうしたマイルストーンやかつて話題になったモデルのデザインをモチーフに、現代的にアップデートした“アーカイブシリーズ”を精力的に展開しており、これがなかなか好評だ。かくいう筆者もシリーズのファンである。

【アーカイブシリーズは最新作も面白い!】1970年代に“パーキングメーター”の愛称で親しまれたブローバ・クロノグラフの復刻版
(画像=1970年代に生まれたブローバ・クロノグラフの復刻版。いずれもオリジナルはNASAからの要請を受けて開発されたモデルだという。(左)クロノグラフA“サーフボード”。7万2600円。(右)クロノグラフC。10万4500円,『Watch LIFE NEWS』より 引用)

 そんなアーカイブシリーズ最新作として2022年に登場したのが、今回取り上げる1973年発表のクロノグラフモデル“31008-6W”の復刻版となる“パーキングメーター”だ。
 このモデル名は、その見た目が当時の“パーキングメーター”に似ており、このニックネームとして親しまれていたことに由来する。加えてケースも特徴的なフォルムとなっており、70年代テイスト満載の仕上がりだ。
 もっとも、オリジナルでは自動巻きクロノグラフムーヴメントを搭載していたが、復刻版ではクォーツムーヴメントを採用。コアなファンにとっては残念なポイントと言えるかもしれないが、そのぶん価格は抑えられているため、個人的にはアリだと思う。ちなみに、オリジナルで採用していたのは、ハミルトンやブライトリングらが開発した“クロノマチック”で、クロノグラフ用のプッシュボタンと、時刻操作用のリューズが対角に配置されていた。このスタイリングを踏襲するため、現代版のクォーツムーヴメントでは6時位置にデュアルタイムリング操作用のリューズを新たに追加するほどのこだわりようだ。

【アーカイブシリーズは最新作も面白い!】1970年代に“パーキングメーター”の愛称で親しまれたブローバ・クロノグラフの復刻版
(画像=アーカイブシリーズ“パーキングメーター” ■Ref.98B390。ステンレススチールケース、レザーストラップ。ケーススサイズ43mm。10気圧防水。クォーツ。世界限定5000本。7万1500円,『Watch LIFE NEWS』より 引用)

【問い合わせ先】ブローバ相談室 TEL.0570-03-1390

提供元・Watch LIFE NEWS

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