芸能人や有名人などでホテル暮らしをしている人がいるため、「ホテル暮らしはお金持ちの生活スタイル」というイメージがある人もいるだろう。しかし、昨今では家を持たず、ホテル暮らしをする普通の人も増えているとか。本記事では、新人ホテル従業員の証言を交えつつ、ホテル暮らしのメリット・デメリットを紹介する。

ホテル従業員は見た!普通に働く女性のホテル暮らし

「Aさんは私の母と同世代に見えるので50代ぐらいでしょうか。多忙で家に帰る余裕がなく、自然にホテル暮らしになった、と聞いています。」

こう語るのは、この春、某関西圏ホテルにてフロント係として勤務することになったばかりの金森さん(仮名)。金森さんの勤務するホテルは、ターミナル駅そばにあるビジネスホテルで、観光からビジネスまで、さまざまなお客様が宿泊する人気があるホテルだ。

ホテル暮らしをしているAさんは、出張もホテルから出かけるほど忙しい方で、「先生」と呼ばれる職業らしいとのこと。このホテルを選んだ理由は、職場と近いからだそう。ホテルでも仕事をしているためか、客室の中はどうしても散らかるため、客室清掃は重宝しているようだ、と金森さんの同僚も語る。

「長く宿泊するお得意様であり、細かい指摘が入ることもあるため、ホテル側ではAさん専用のチェックリストを作って対応しているんですよ。」と金森さんはこっそり教えてくれた。

マンスリー契約で意外に安くなる!ホテル・マンスリーのサブスクも登場

Aさんの場合、ホテルの会員メンバーに加入し、連泊割も利用しているため、通常の宿泊料金に比べると割安で宿泊している。

Aさんの利用しているホテルではマンスリー契約がないため、1ヵ月の宿泊料金は20万円程度かかっている計算だ。しかし昨今、マンスリー契約可能なホテルも増加しており、上手に利用すれは、割安価格でのホテル暮らしも可能になる。

例えば、高級ホテルのひとつ、帝国ホテルのサービスアパートメントは、30泊で378,000円~(レギュラーフロアスタジオ、2023年3月まで)。一般人からすると高額だが、ランドリーサービスやルームサービスのサブスクもあり、豪華な設備を利用でき快適に過ごせる。

現在は「hotelpass」のようなホテル・マンスリーのサブスクサービスも登場。月額6万9,800円からという家賃並みの割安価格で利用できる、利便性の高い場所でのホテル暮らしも可能だ。普通の人がホテル暮らしをすることも十分に可能な環境が整いつつある。

ホテル暮らしのメリット

では、実際にホテル暮らしにはどのようなメリットがあるのかを見ていこう。

ホテルのサービスを受けられる(部屋の清掃、ベッドメイク、光熱費込みなど)

ホテルの宿泊代には、部屋の掃除代、ベッドメイク代、光熱費が含まれる。家賃に加えて光熱費も必要となる賃貸暮らしに比べて生活費が安く済むだけでなく、掃除など家事の負担がなくなるため、自由な時間が増えるありがたさも見逃せない。コンシェルジュサービスのあるホテルなら、チケットの手配など細かいことを頼めるのも嬉しい。

セキュリティ面で安心

ホテルは24時間体制でスタッフが常駐し、何かあれば対応をしてもらえる安心感がある。突然の訪問者に煩わされるなどのトラブルもなく、郵便物や宅配便の取次ぎもしてもらえるので便利だ。

交通アクセスの便利な場所など好みのエリアに住める

ホテル暮らしは、移動が楽な点も魅力のひとつ。出張の多い仕事なら、ホテルを転々として暮らすこともできる。在宅で仕事をする職種の人なら、好きなエリアに好きなだけ住んで次の場所へ移動する、という暮らし方も可能だろう。

保証料・敷金・礼金、保証人も不要

賃貸暮らしの場合、引っ越しのたびに賃貸契約が発生し、保証料・敷金・礼金、引っ越し料金などの費用が大きな負担となる。保証人が必要となる賃貸物件もまだまだ多く、保証人を立てられず困る人も少なくない。ホテル暮らしなら、賃貸暮らしのケースに比べて気軽に引っ越しできる。

ホテル暮らしのデメリット

もちろん、ホテル暮らしもメリットばかりではない。来客があっても、客室内には呼べないのでロビーで会うしかない点はデメリット。また、私物や貴重品の管理は、賃貸暮らしよりも注意が必要だ。

意外に費用がかからずお金持ちでなくともホテル暮らしが可能

多少のデメリットはあるものの、ホテル暮らしは一般の人にとっても十分に可能な価格帯になってきている。現在の家賃と光熱費を足した額よりも安い価格で暮らせるなら、ホテル暮らしも十分に可能だ。ホテル暮らしは、お金持ちだけのものではなくなりつつあるのかもしれない。

文・藤森みすず

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