去る2022年11月18日、ロサンゼルス オートショーにてポルシェは、新型「911ダカール」を世界初公開しました。車高を大幅に上げ、オフロードを快適に疾走することができる“オールテレイン・スポーツカー的”911について、サクサク〜っと紹介します。
オフロード走行可能な911は世界2500台限定車!
フランス人冒険家、故ティエリー・サビーヌの発案により、1978年から例年1月に開催されているラリーエイド競技大会である「ダカール・ラリー」(通称パリダカ)。アフリカの大地を約2週間に渡って走る抜けるため、“世界一過酷なレース”と世界中の冒険家およびクルマ&オートバイメーカーから“賞賛”されています。 そのダカール・ラリーにポルシェは1984年に、初めての全輪駆動システムを搭載した911ベースのラリーカーで参戦。そして見事に初総合優勝を果たしました。その伝説的な快挙をオマージュしたのが、この911ダカールなのです。
911ダカールのエクステリアは普通の911と違って、かなりタフな印象を受けます。まず目を引くのが、50mmも引き上げられた車高! クラシカルな5本スポークホイールに履いたピレリ社製オールテレーンタイヤと、ルーフの耐荷重42kgのルーフバスケットやルーフテント(オプション)と相まって、誰もが「オフロード仕様なんだな」と痛感します。車高は標準仕様のリフトアップシステムによってさらに30mmも持ち上げられますが、その状態では170km/hまでしか走行できず、それ以上の速度域では自動的に通常の車高まで下がるそうです。 また、戦後左右のバンパー下部やフェンダーに取り付けられた樹脂製のパーツやスキッドプレート、CFRP製(炭素繊維強化プラスチック)ボンネット、新開発のCFRP製固定式軽量リアスポイラー、911GT3から採用されたエアアウトレットなどが、911ファンを「むむっ、ただもんじゃないな」と唸らせることでしょう。
実際“ただもん”ではなく、3リットル水平対向6気筒ツインターボエンジンは最高出力480PSを発揮し、0-100km/h加速はたった3.4秒、最高速度240km/hを誇ります。911ヲタクの戸賀編集長は「この数値は普通の911カレラ、カレラSを凌ぎます。カレラGTSの馬力&0-100km/h加速と同等ですね。カレラGTSの最高速度311km/hに及ばないのは、オールテレーンタイヤゆえに制限されているからであって、まぁ、いたしかたないでしょう」と絶賛!
インテリアはリアシートが撤去されていることと、フルバケットシートが標準装備されていることを除けば、およそパリダカのイメージとはかけ離れたラグジュアリーかつスタイリッシュな印象。ただし、軽量ガラスが嵌め込まれており、軽量バッテリーの採用と合わせて車両重量はカレラ4GTSより僅か10kgの1605kgに抑えられています。
気になる価格は3099万円! 既に予約受注を開始したそうです。 「世界2500台限定ですか…! もしもこの911ダカールを手に入れることができた方は、とても幸運と言えるでしょう。911の限定車はそれだけでプレミアムが付くので、リセールバリューも落ちませんしね」と戸賀編集長は語ります。
文 J PRIME編集部
提供元・JPRIME
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