日本のインバウンド復興へ、「ゼロコロナ政策見直し」の可能性は

日本のインバウンドの文脈において最大の争点となるのは、ゼロコロナ政策の進退です。
日本は10月11日に入国制限の大幅な緩和を行い、インバウンドの回復がここにきて本格化してきました。しかし、依然として海外渡航規制がかかっている中国からの訪日客は戻っていません。

コロナ前の2019年には、年間のインバウンド消費額の総計4.8兆円のうち、実に40%を占める2兆円以上が中国人観光客によるものでした。逆に言えば、中国の渡航制限が解除され、中国人観光客が戻ってくることで、インバウンド消費額は大幅回復のチャンスを得ることになります。

しかしそんな日本の願いとは裏腹に中国政府は、ゼロコロナ政策を少なくとも来年春までは解除しない方針を固めたと、10月13日にロイター通信が報じました。党大会を契機として、規制緩和に舵を切ることも予想されていましたが、今回は方針転換はないということです。

次のチャンスは来年3月の全人代か

ゼロコロナ政策は「少なくとも来年春まで」継続されることが濃厚となりましたが、来年春に規制解除の契機となりそうなのは、3月の全国人民代表大会(全人代)です。

新型コロナウイルスの感染状況が、世界的に現状のまま推移していけば、中国を除く世界のほとんどの国では現在よりもあらゆる面でのコロナ規制の緩和が進んでいることは確実です。

習主席に対して保守的な性格を強めるとみられる次期指導部が、来年3月の全人代を契機として、「ゼロコロナ解除、ウィズコロナへのシフト」という方針転換を行えるかどうかが、日本のインバウンドの先行きを大きく左右することになるといえます。

文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ

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