世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界の航空会社は大きな影響を受けましたが、各国の入国制限などの規制緩和に伴い、航空便の再開や増便が相次いでいます。

国際航空運送協会(IATA)によれば、7月の世界の航空旅客輸送実績は、旅客需要を表すRPKが前年同月比58.8%増と大きく回復しました。

各国の国内線は、コロナ禍以前の水準は下回っているものの、9割程度まで戻り回復が加速しています。

岸田首相は9月22日、水際対策を10月11日から緩和し、1日当たりの入国者数を撤廃すると発表しました。

あわせて個人旅行の解禁と短期訪日時のビザ免除も実施され、観光支援策「全国旅行割」も開始されるなど、航空需要回復への追い風が期待されます。

目次
【東アジア】日本路線の再開続々、新規路線開設も相次ぐ
【東南アジア】各国で日本路線の再開・増便相次ぐ

【東アジア】日本路線の再開続々、新規路線開設も相次ぐ

東アジアでは、各国で日本路線の再開が相次いでいるほか、新規路線開設の動きも活発化しています。

日本 JAL、ANAともに増便続々、LCCで新規路線開設も

JAL

JALの8月の国際線利用率は72.7%で、3か月連続で旅客数が30万人を超えました。

同社の赤坂社長は、9月22日に水際対策の緩和が発表されてから、日本着の国際線予約は発表前の3倍程度に伸びているとしています。

羽田~台北線を10月から1日2往復に増便し、成田~フランクフルト線は12月から1日1往復に増便するほか、年末年始のハワイ路線を拡充します。

ANA

ANAは羽田~香港線を10月31日に再開するほか、羽田~台北線を増便し10月30日から1日1往復運航します。

また羽田~フランクフルト線を10月30日から、週10便から1日2便に増便します。

成田~ホノルル線も段階的に増便し、10月30日から週3往復、12月1日から週5往復、2023年3月6日からは1日1往復で運航します。

その他

ジェットスター・ジャパンは9月27日、2年9か月ぶりに12月15日から運航再開する国際線の1線目となる成田~マニラ線の航空券販売を開始しました。

ビーチ・アビエーションは9月22日、成田~台北(桃園)線を週2往復で再開しました。

また10月6日には、関西~バンコク(スワンナプーム)線を12月27日に開設すると発表しました。

ZIPAIRは成田~シンガポール線を12月12日から週4往復に増便するほか、成田~ホノルル線を年末年始に増便します。

また9月16日には、成田~サンノゼ線を12月13日に週3往復で開設すると発表しました。

韓国 大韓航空、日本路線を順次再開・増便

大韓航空は10月11日から仁川~成田・関空線を1日1往復から1日2往復に増便するほか、10月14日にソウル~福岡線、10月30日にはソウル~札幌線を再開します。

さらに10月3日には、仁川〜ブダペスト線を開設します。

エアソウルは成田・関西・福岡〜仁川線を再開・増便し、10月30日から1日1便を運航します。

チェジュ航空は10月30日から関西〜金浦線、11月22日から中部~仁川線をいずれも1日1往復で再開します。

エアプレミアは10月29日に、仁川〜ロサンゼルス線を開設し、週5便で運航します。

またエアプサンは10月14日と16日に、人気K-POPグループ「BTS」のコンサート開催に合わせて、関西〜釜山線で臨時便を運航します。

香港 香港エクスプレス、関西・成田・福岡線をデイリーに増便

香港エクスプレス航空は10月11日から、香港~関西・成田・福岡線を週3往復から1日1往復に増便します。

さらに10月16日から香港~那覇線を週4往復、10月24日からは香港~中部線を週4往復で再開します。

またキャセイパシフィック航空は11月1日から香港~羽田線を1日1往復で、12月1日からは香港~千歳線の運航を週4往復で再開します。

台湾 スターラックス航空、札幌・那覇線を開設へ

台湾の新興航空会社スターラックス航空は10月28日に、台北(桃園)~札幌(新千歳)、那覇の日本2路線を開設する予定です。

同社の日本路線は5路線に拡大し、11月1日からはいずれも1日1便に増便します。

エバー航空も10月以降、日本と台湾を結ぶ7路線で運航再開や増便を実施します。

【東南アジア】各国で日本路線の再開・増便相次ぐ

東南アジアでは、各国で日本路線の再開や増便が相次いでいます。

マレーシア エアアジアX、11月から羽田線、12月から札幌線を再開

エアアジアXは、運休中の日本2路線を順次再開する予定で、クアラルンプール~羽田線は11月21日から、札幌線は12月1日から再開する予定です。

羽田線は週3往復で、札幌線は週4往復で、2路線ともエアバスA330-300型機で運航します。

シンガポール シンガポール航空とスクート、冬ダイヤの日本路線再開・増便へ

シンガポール航空は10月3日、各国の入国規制緩和を受けて、日本を含む東アジア路線の拡充を発表しました。

冬ダイヤ(10月30日~23年3月25日)の日本路線は、シンガポール~羽田・関西の2路線を1日1往復から2往復に増便し、福岡線も週2往復から週3往復に増便されます。

またシンガポール航空系LCCのスクートも、冬ダイヤの日本路線を増便・再開し、シンガポール~成田・関西の直行2路線は週7往復ずつに増便し、11月からは札幌(新千歳)線も再開します。

タイ タイ・エアアジアX、関西〜スワンナプーム線を週2便で再開

タイ・エアアジアXは10月2日から、関西〜スワンナプーム線の運航を週2便で再開し、10月30日からは週4便で運航します。

またタイ・ベトジェットエアは10月1日から、スワンナプーム~福岡線を週4便から週5便に増便します。

タイ国際航空は10月30日から1日1往復で運航を再開する予定で、エコノミークラス往復運賃が3万円という、運航再開を記念した特別運賃を9月23日から10月7日まで販売します。

インドネシア 成田~バリ線を11月に再開

ガルーダ・インドネシア航空は11月1日に、運休中のデンパサール(バリ島)~成田線を2年7か月ぶりに再開します。

再開後は、火・木・土曜の週3往復で運航します。

4路線ある同社の日本路線は、現在はジャカルタ~羽田線のみ週2往復で運航しており、デンパサール~関西線とジャカルタ~関西線の2路線は10月31日までの運休が決定しています。

ベトナム ベトナム航空、日本路線を増便 ハノイ~成田・関西はデイリー運航に

ベトナム航空は冬ダイヤの日本路線について、運航中の9路線のうち7路線を段階的に増便し、うちハノイ~成田・関西の2路線は1日1往復のデイリー運航となります。

いっぽうホーチミン~成田線は週6往復に減便されます。

なお同社の日本路線は11路線あり、ダナン~成田・関空の2路線は再開時期が決まっていません。

ブルネイ ロイヤルブルネイ航空、成田〜バンダルスリブガワン線を再開

ロイヤルブルネイ航空は10月30日から、成田〜バンダルスリブガワン線を再開します。

12月22日までは水・日曜の週2便、12月23日から月・金曜を追加して週4便を、エアバスA320neoで運航します。

同社は1974年設立のブルネイのフラッグキャリアで、バンダルスリブガワンは同国の首都です。

目次
【北・南米】米、マレーシアの航空安全レベル「カテゴリー1」に引き上げ
【オセアニア】豪カンタス航空、羽田~シドニー線を週3便で再開

【北・南米】米、マレーシアの航空安全レベル「カテゴリー1」に引き上げ

北・南米では、アメリカがマレーシアの航空安全レベル「カテゴリー1」に引き上げ、規制緩和が進められています。

アメリカ マレーシアの航空安全レベル「カテゴリー1」に引き上げ

FAA(アメリカ連邦航空局)は、マレーシアの航空安全レベルについて「カテゴリー1」に引き上げました。

2019年11月に「カテゴリー2」に引き下げられ、マレーシアの航空会社による新規路線開設や増便、アメリカの航空会社とのコードシェアは認めないとしていたものです。

いっぽうマレーシアの航空会社によるアメリカ路線の運航は、エアアジアXのクアラルンプール〜大阪/関西〜ホノルル線のみであったことなどから、大きな影響はありませんでした。

【オセアニア】豪カンタス航空、羽田~シドニー線を週3便で再開

オセアニアでは、オーストラリアのカンタス航空が、羽田~シドニー線を週3便で再開します。

オーストラリア カンタス航空、羽田~シドニー線を週3便で再開

カンタス航空は、羽田〜シドニー線を、シドニー発は9月12日から、羽田発は翌13日から週3便で再開しました。

羽田発は火・金・日曜、シドニー発は月・木・土曜の週3便を、エアバスA330-300型機で運航します。

フランス領ポリネシア エア・タヒチ・ヌイ、週2往復でタヒチ〜シアトル線を開設

エア・タヒチ・ヌイは10月5日に、タヒチ(パペーテ)〜シアトル線を開設します。

ボーイング787-9型機で、タヒチ発は火・土曜、シアトル発は水・日曜の週2往復を運航します。

これにより、北米路線はロサンゼルス線をあわせた2路線に拡大します。

目次
【ヨーロッパ】英BA、ロンドン~羽田線を1日1往復で再開へ
【中東】ターキッシュエアラインズ、成田線を12月再開

【ヨーロッパ】英BA、ロンドン~羽田線を1日1往復で再開へ

ヨーロッパでは、イギリスのブリティッシュ・エアウェイズがロンドン~羽田線を1日1往復で再開するなど、運航再開や新規路線開設の動きが相次いでいます。

オランダ KLMオランダ航空、成田便を週4往復に増便

KLMオランダ航空は、冬ダイヤ(10月30日~2023年3月25日)のアムステルダム~成田線を週4往復に増便します。

10月29日に終了する夏ダイヤでは週2往復でソウル経由で運航していましたが、増便後は週4往復運航し、直行便とソウル(仁川)経由便が混在します。

同社の日本路線は2路線となっており、もう1路線のアムステルダム~関西線は、冬ダイヤも週2往復をソウル経由で継続します。

イタリア ITAエアウェイズ、羽田~ローマ線を11月就航へ

イタリア国営航空会社のITAエアウェイズ(ITY/AZ)は、開設を計画しているローマ~羽田線を、11月5日に週3往復で就航する予定です。

同社は経営破綻したアリタリア-イタリア航空に代わり、イタリアの経済開発省が100%出資して2020年11月に設立されました。

前身のアリタリアは、2020年3月に予定していた羽田への就航をコロナ禍で延期し、2021年7月に羽田へ就航しました。

イギリス BA、ロンドン~羽田線を1日1往復で再開へ

ブリティッシュ・エアウェイズは11月13日、ロンドン~羽田線を1日1往復で再開します。

またイギリスを本社に置くDHLグループの貨物航空会社、DHL Air UKは9月6日から、中部〜シンシナティ線を週12便に倍増しました。

なおロンドンのヒースロー空港は、エリザベス2世女王の国葬に伴い、9月19日発着のフライトに影響が発生すると発表しました。

【中東】ターキッシュエアラインズ、成田線を12月再開

中東では、アラブ首長国連邦でエディハド航空がアブダビ〜広州線を週2便で開設するほか、トルコのターキッシュエアラインズが成田線を12月に再開します。

アラブ首長国連邦 エディハド航空、アブダビ〜広州線を週2便で開設

エティハド航空は、10月10日からアブダビ〜広州線を週2便で開設するほか、10月30日からブダビ〜マニラ線を1日1便から1日2便に増便します。

さらに11月15日からは、アブダビ〜ニューヨーク/ジョン・F・ケネディ線を週11便に増便します。

またエミレーツ航空は10月7日から、ドバイ〜アルジェ線を週5便に増便します。

トルコ ターキッシュエアラインズ、成田線を12月再開

ターキッシュエアラインズは12月15日に、運休中のイスタンブール~成田線を再開します。

再開後は週3往復で運航し、1日1往復(週7往復)の羽田線と合わせて、イスタンブール~東京間を週10往復運航することになります。

文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ

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