緊急時の多くはパラシュートが役に立たない状況だった

パラシュートで生存率が変わらない4つ目の理由は、墜落事故の発生率にあります。

そもそも航空機の墜落事故の発生率は低く、その確率は900万分の1だと言われています。

さらにそれらの事故の多くは、着陸時や離陸時に発生しています。

事故の多くは離着陸時に発生。パラシュートを準備する余裕はない
Credit:Canva

そのようなタイミングでは、パラシュートを装着して脱出する時間的余裕などないのです。

仮に飛行中に問題が発生したとしても、素人が飛び降りるよりは、パイロットの緊急着陸の技術に頼った方が生存率は高いでしょう。

これら多くの理由で、旅客機にパラシュートを積んだとしても、乗客の生存率は上がりません。

仮に全員分のパラシュートを搭載しようとすると、約3~4トンは重くなります。

非常にかさばるので一人一人の座席の下に収納することもできません。

加えて、パラシュート装備(ヘルメット、高度計、ゴーグルなど)は非常に高価であり、全てを定期的に点検するのにも費用が掛かります。

実際の効果性だけでなく、経済的にもパラシュートの搭載は難しいのです。

こうした理由を考えると、自分が乗る旅客機にパラシュートがなくても不安を抱くことはありませんね。

既に十分な備えがあるため、結局のところ、私たちにできる最善は落ち着いて指示に従うことなのです。

参考文献

Why Don’t Commercial Airplanes Have Parachutes For All Their Passengers?