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エスペランスの本物の『ピンクレイク』
勘違いされやすいピンクレイク

エスペランスの本物の『ピンクレイク』

ここからが本題なのですが、オーストラリアで最も有名なピンクレイクであるヒリアー湖のある街エスペランスには正式名が『ピンクレイク』という名の湖が存在します。

このピンクレイクはエスペランスの街から車で10分ほどと近いので、エスペランスに行った際に本物のピンクレイクを見に行ってきました。ナビに従って目的地が近づいてきたのですが・・・

オーストラリアのエスペランスのピンクレイクはピンクじゃない!? ピンクレイクの正体に迫る!!
(画像=『たびこふれ』より引用)

あれ?これがピンクレイク??気を取り直して展望台から見てみましょう。

オーストラリアのエスペランスのピンクレイクはピンクじゃない!? ピンクレイクの正体に迫る!!
(画像=『たびこふれ』より引用)

えっ・・・と驚きの声が聞こえてきますが、そうです。真っ白なのです。

このピンクレイクはピンク色をしていないのです。その理由の説明書きがありました。

オーストラリアのエスペランスのピンクレイクはピンクじゃない!? ピンクレイクの正体に迫る!!
(画像=『たびこふれ』より引用)

この説明によると、元々この湖は1848年にスペンサー湖(Lake Spencer)と名付けられていました。とても鮮やかなピンク色をしていることから人々はピンクレイクと呼ぶようになり、1966年には正式にピンクレイク(Pink Lake)と改名しました。

実はこのピンクレイクは東に数kmほど離れたところにあるいくつかの湖の流水システムの終点地点であり、その溜まった水が夏に蒸発して塩分が濃くなることで鮮やかなピンク色を発していました。

しかし、ピンクレイクと他の湖の間に鉄道や高速道路が貫通したため水が流れてこなくなりました。また、ピンクレイクでは19世紀末から2007年まで塩採掘がされており、これらの理由によってピンク色が失われてしまったのです。

1970年代のピンクレイクの写真を見ると鮮やかな色なのに、とても残念です。

オーストラリアのエスペランスのピンクレイクはピンクじゃない!? ピンクレイクの正体に迫る!!
(画像=『たびこふれ』より引用)

勘違いされやすいピンクレイク

このピンクレイクは長年にわたって観光名所として人気を集め、エスペランスには『ピンクレイク』を名乗ったお店やローカル企業も多く存在していました。残念ながら、現在はピンク色ではありません。しかし、皮肉なことに、現在オーストラリアのピンクレイクとして最も有名なのは同じエスペランスにあるヒリアー湖です。これはエスペランスの街から120km離れた島にあります。

この情報がごっちゃに混ざってしまい、エスペランスのピンク色のピンクレイクを見にはるばる来た観光客ががっかりしてしまうということが多々あるようです。残念に思ったそこのあなたにちょっとした朗報です!現在、自治体がピンクレイクの復活に向けて研究を進めているようなので、これからも目が離せませんよ~!