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注目されるサステイナブルツーリズム
デジタル化・DX化の遅れが今後の課題

注目されるサステイナブルツーリズム

「旅行・観光関連の持続可能性」という新しい評価項目が加わったのも、日本が1位を獲得できた大きな要因です。昨今、「サステイナブル(持続可能な)ツーリズム」が注目を集めています。

サステイナブルツーリズムとは、観光地のもつ本来の姿、環境、地域住民の生活、文化を持続的に保った上での観光を指します。

サステイナブルツーリズムの国内の事例としては、群馬県みなかみ町の水上ラフティングや「究極の川遊び」とも呼ばれるキャニオニングが有名です。

日本にキャニオニングを輸入したマイク・ハリス氏が代表をつとめるキャニオンズは、自然界の予測不能な環境を通じた、日常から離れた刺激的な体験を提供しつつ、これらのビジネスを通して環境・社会・経済の観点から長期的な視野で地域にポジティブな効果を還元していくことに取り組んでいます。

デジタル化・DX化の遅れが今後の課題

これまで日本がおこなってきたインバウンド対策が海外に認められつつありますが、課題もあります。インバウンド対策における課題として大きいのが「デジタル化・DX化の遅れ」です。

日本は諸外国と比較し、デジタル化が遅れています。総務省の「令和3年情報通信白書」によると業種別へのDX取り組み状況では「宿泊業・飲食サービス業」でDX化に向けて取り組んでいる割合が16.4%だということです。「情報通信業」で51.0%、「金融業・保険業」で44.7%と比較すると非常に低い数値であることがわかります。

たとえば、日本にはキャッシュレス決済に対応していない店舗はまだ少なくありません。世界各国のキャッシュレス比率比較(2018年)では、1位の韓国が94.4%、2位の中国が77.3%、次でカナダが62.0%という結果となっています。一方、日本は10位で29.7%とキャッシュレス決済が浸透していないのが現状です。

近年のQRコード決済の急速な普及により、キャッシュレス決済に対応している店舗も増えてきてはいますが、諸外国と比較するとまだまだ発展途上といえるでしょう。

ほかにも、デジタル化が遅れていることによって飛行機やホテル、アクティビティの予約を取りづらいという問題もあります。日本の予約システムの多くは、サービスごとにサイトやシステムが異なり、目的ごとに予約をしなければなりません。中には店舗に直接問い合わせをして予約しなければならないこともあるでしょう。

日本語や予約システムに慣れていない訪日外国人の方にとって、目的ごとに予約しなければならないのはとても負担です。IT技術を使い、個人情報や予約内容を一括管理できれば負担を軽減できるでしょう。

日本の観光事業では、利便性を高めるためにもデジタル化を進めることが急務の課題となっています。