実際にペットを飼っていると、毎朝同じ時間に起こしに来たり、決まった時間の少し前には自動給餌器の前で待機していたりと「時間がわかっているのでは?」と思ってしまうことも少なくありません。

動物たちは時計を見ずにどのようにして時間を認識しているのでしょうか?

この記事ではイヌを始めとする動物たちの時間認識について解説していきます。

イヌの時間間隔

お留守番する犬
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人間のように数値的な時間の概念を持たない動物は感覚的に時間を捉えています。

イヌと人間の寿命は異なることから、同じ時間であってもイヌと人間で感じる「長さ」は異なります。

人間より新陳代謝が早いイヌは同じ時間でも人間よりもずっと長く感じているのです。

人間の1時間は、イヌにとって7時間に相当するという説もあります。

「少しお留守番していてね」と日中おでかけしただけでも、イヌにとっては数十時間にも及ぶ長い長いお留守番となっているのかもしてません。

イヌはルーティンで時間を認識する

飼い主の帰宅を待つ犬
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時間の感覚が人間とまったく異なるイヌですが、人間と同じ時間を生活の変化によって感じ取ることができます。

例えば飼い主が起きてくる時間、ごはんが出てくる時間、お散歩の時間など日々の生活がルーティン化しているとイヌはそれを記憶して予測することができるのです。

イヌの時間認識が異なっていたとしても、人間の生活を予測することで、まるで時計を見ている人間のように前もって行動することが可能となります。

イヌの嗅覚は時間すら認識できる

犬の優れた嗅覚
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さらにイヌは人間をはるかに超える嗅覚によって時間すらも「嗅ぐ」ことができるのです。

犬の認知行動学者で作家でもあるアレクサンドラ ホロウィッツ氏によると、イヌはその優れた嗅覚により臭いの濃度の変化を正確に把握できるのだと言います。

つまり、例えば飼い主が外出した場合、飼い主の臭いが薄れていくのを認識して「どれくらいの時間帰ってきていないのか」を感じることができるということです。

飼い主が帰ってくる時間が毎日大体同じであれば、イヌは「これくらいまで飼い主の臭いが薄まれば帰ってくる」と予測できます。

飼い主がドアに手をかける前に飼い犬が窓際で待っていたりするのは臭いで時間を認識しているからかもしれません。

また、イヌは臭いの強弱によって過去と現在を認識します。

強い臭いは最近付けられたもの(現在)、弱い臭いはつけられてから時間が経っているもの(過去)ということです。

警察犬が犯人を探すときなどは、臭いの弱いところ(過去いた場所)から臭いの強い場所(今いる場所)に向かって進んでいきます。

視覚や聴覚で時間を認識している人間にはとてもできない芸当です。

子犬と老犬では時間の認識が大きく異なる

子犬
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イヌは品種にもよりますが、およそ2年ほどで成犬となります。

人間だと20年近くかかるところを2年で成長してしまうのですから、寿命の短さを加味してもその間の成長スピードは凄まじいものです。

人間の場合「年を重ねるごとに感じる時間の感覚が短くなる」といった現象があります。

これはジャネーの法則と言われ、その時間が人生に占める割合で感じ方が短くなったり長くなったりするというものです。

例えば5歳の子どもにとっての1年は人生の1/5ですが、50歳の人にとっては1/50になります。このため、50歳の人にとっての1年は5歳の頃感じていたものの1/10ほどの長さに感じられてしまうのです。

イヌにもこの法則が適用されるとすると、イヌは最初の2年の成長度合いが激しい分、2歳未満の子犬と老犬では、大きな時間の認識の違いがありそうです。

成犬以降でさえ人間よりも時間を長く感じてしまうのですから、子犬にとっては1時間でも人間の10時間以上にあたる長い感覚だと考えられます。

なるべく一緒にいて寂しい思いをさせないようにしたいものですね。

ここまでイヌの時間間隔について解説してきましたが、その他の動物の時間間隔はどのようになっているのでしょうか?