森重真人(FC東京)
大分ではなく、サンフレッチェ広島の下部組織に在籍していた経歴を持つDF森重真人。残念ながら広島でのユース昇格およびトップチームからの声はかからなかったが、当時スカウトを担当していた後の大分の監督(2016-2021)片野坂知宏氏の誘いを受け、2006年に大分でプロデビューを果たした。
当時からフィジカル面と空中戦の強さには定評があり、もともとはボランチが主戦場でありながら現在所属しているFC東京(2010-)でも主にセンターバック(CB)として重宝されている。代表での招集歴も多く、アルベルト・ザッケローニ監督(2010-2014)ハビエル・アギーレ監督(2014-2015)ヴァヒド・ハリルホジッチ監督(2015-2018)と、3人の外国人指揮官から信頼され、国内屈指のCBであることを証明している。
FC東京での時間が大分時代(2006-2009)よりもかなり長くなっており、森重が大分へ戻る可能性は低いのかもしれない。しかし、片野坂監督がガンバ大阪を解任(2022年8月17日)されたことで、再び大分の監督となる可能性が少しでもある以上、同氏を恩人と仰ぐ森重の復帰もあるいは…と、淡い期待を持つファンも多いのではないだろうか。
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岩田智輝(横浜F・マリノス)
今2022シーズン、現在のところJ1のトップを走る横浜F・マリノスで守備の要として活躍中の岩田智輝も、大分でプロデビューを果たしている選手の1人だ。出身も大分県であり、下部組織を経て2016年にトップ昇格を果たしている。
岩田が所属していた期間(2016-2020)大分はJ3からスタートしており、クラブの苦しい時代を支えてきた。そんな中でも2019年には東京五輪の候補選手の1人として、コパ・アメリカの日本代表に選出されA代表デビュー。
その後移籍した横浜FM(2021-)では出場機会に恵まれず、東京五輪のメンバーからは落選した岩田。A代表からも遠ざかっていたが、2022年7月のEAFF E-1選手権では再びA代表に選出されている。まだ25歳と伸び盛りなことから、CBやボランチなど守備の中心として今後も注目の選手だ。
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清武弘嗣(セレッソ大阪)
今でこそセレッソ大阪(2010-2012、2017-)を代表する選手である清武弘嗣。しかし出身地が大分であり、下部組織を経て2008年に大分でプロデビューを果たしている生粋の大分っ子だ。大分での在籍期間(2008-2009)が短く、C大阪でかつてはエースナンバーの8番を、現在では10番を背負っていることから、清武に大分のイメージを持つ人は少ないのではないだろうか。
しかし、日本代表も経験し(2011-2017)海外でもドイツのニュルンベルク(2012-2014)ハノーファー(2014-2016)スペインのセビージャ(2016-2017)と複数シーズンプレーした実績を持ち、間違いなく大分が生んだ最高傑作と呼べるのも事実である。
32歳と選手として円熟期を迎えている清武。今後選手として、あるいは引退後に何らかの形で地元クラブに関わることがあるのか。経験豊富な選手なだけに、もし復帰が叶えば多くのものを大分にもたらすことができるはずだ。